版をアルコール(メタノール)で洗う?

書く時は連続してUPしたりしますから厄介です(笑)

さて、今回も版の件です。

 

印刷を終え、その版を2度と使わない場合、落版します。「版の再生」とも言います。
紫外線露光した感光乳剤を落とす場合、良質な再生液(落版剤)を使用しないと、とっても手間がかかります。前回の記事で書いた通り「しっかり」焼いた版は落としづらくもあるので尚更。とりあえず、全ての感光膜を落とす事ができていたとします。

さて、この版を使って新たな版を作ろうとなった際に、あなたは版を脱脂していますか?

前回落版した後、全く埃の無いクリーンルームの様な場所で版を保管している方はとても少ない。って言うか居ないでしょ、まず。

極端な話、スクリーンメッシュに余計なもの。つまり埃などが付着していればいるほど、いくらきちんと露光しても、その版は壊れやすくなります。スクリーンと紫外線感光体の間に異物が挟まっているんですから当然と言えば当然です。

落版した際にいくら念入りに洗浄した場合でも、再度使用する時には一旦脱脂洗浄して下さい。

こういった説明をすると、時折「自分はエタノールで洗浄していますから大丈夫です」とおっしゃる方に出会います。

これって本当に脱脂できていますか?

「なぜ脱脂剤で洗浄しないんですか?」とお聞きすると、決まって次のようなお答えが。

  • 水道水を使うと後の乾燥が大変です(エタノールは揮発性が良いので)
  • 専用の脱脂剤は高いので
  • 近くの資材屋さんにそう教えてもらいました

 

水性バインダーを使っている場合は、まだ良いのですが、特に、溶剤型のインクを使っている場合や、プラスチゾルインクを有機溶剤で洗浄している場合、版は溶剤まみれと言って過言ではない状況です。
これをアルコール類で洗浄しても落ちません!
アルコールは有機溶媒にはなり得ても、界面活性剤では無いので、落としたい有機溶剤を包み込んで揮発する事はあり得ないので。
有機溶剤まみれの版をアルコール類で洗浄すると、版の上で有機溶剤がアルコールによって薄まります。そしてアルコールだけが揮発します。さて、何か残っていませんか?という事です。

アルコール類で版の線上を仕上げている。これをやめるだけで、版画壊れる回数は格段に減らす事ができます。

 

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スクリーンメッシュは同じ番手でも違いがある

スクリーンメッシュは番手さえ同じであれば、どんなもにでも大丈夫と思っていませんか?

  1. 素材によって、露光後の伸縮で経年誤差が生じる
  2. 素材の伸縮性の違いで、オフコンタクトに違いが生じる
  3. メッシュの素材・線径の違いで、様々な違いが生じる

今日は、3についてお話しします。

良く言われる「120メッシュ」とか「100メッシュ」とか、こういった数字は1インチ(大凡2.5cm)の間にフィラメント(モノフィラメントのスクリーンの場合、1本1本の糸)が何本存在するか、という事ですね。
存在する糸の本数が多い方が、当然糸と糸との間隔が狭くなり、印刷結果ジャギー(ガタガタ)が少なくなります。解像性が良くなる訳ですが、反面、落ちるインクの量は少なくなります。

線径(ミクロン) オープニング(ミクロン)
120S 48 164
100S 54 200

上表は、ある有名メーカーのスクリーンメッシュの規格です。
線径は6ミクロン、1000分の6ミリメートルの違いしか有りませんが、これが100と120のジャギーの違いです。

ん?数字の後ろに続くアルファベット「S」は何でしょう?

では、次の表です。

線径(ミクロン) オープニング(ミクロン)
120S 48 164
120M 54 158
120-64 64 148
120-HD 80 132

同じ120メッシュにも色々な線径・オープニングのものが有ることが解ります。最初の表と見比べて頂ければ解るとおり、100Sと120Mは線径はまったく同じです。と、言うことは同じ柄をプリントすると同じようなジャギーが出るという事です。
逆にオープニングは100Sの方が大きいので、120Mを使うのならいっそ100Sを使った方が良い位です。

ここまでお読み頂いて、中には「6ミクロンって、6/1000ミリでしょ?たかが」と思われた方もいらっしゃるかと思います。

  • いくら刷っても隠蔽性がでない
  • 金や銀を刷ると印刷部ではなく、版にキラキラが残る

など、他の部分で改善の努力をしてもなかなか問題が解決しない場合があります。

海外の通販サイトで販売されているスクリーンメッシュ(枠に張り付け済みも含め)は、この「線径」や「オープニング」を明記しているサイトは「ほぼ」皆無です。
そこから購入する際は、これらを覚悟しなければならないという事と、海外サイトから購入して国内で販売している販売店には、これらを確認しても無駄だという事でしょう(笑)

 

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感光膜を拡大してみる

大変長らくお待たせ致しました。お取り寄せ期間を経て我が家にOLMPUS TG-5がやって参りました。

そもそも芸術的センスが皆無な(笑)私にはデジイチやミラーレスなど無用ですから、通常はスマホのカメラで何事も済ませてしまうのですが、前回の記事中でお約束した通り、私がルーペで見た感光乳剤のできの違いを実際にお見せ致します。

実際に私が使用したルーペは

10倍もしくは20倍に拡大できるものです。ごく普通にあるホームセンターで1,000~2,000円で手に入ると思います。意外と役に立つ代物です。

さて、

この画像をよくご覧頂いた上で、

はい、この画像。

撮影者の腕が余りにも未熟で、前者と後者では拡大率が倍ほど違っています(笑)同じ#120メッシュです。後者は残存気泡まで写ってしまっています(笑)
さぁ、どっちが優秀なのでしょうか?

実際の期待エッジに赤線を引いてみました。引かない方が解りよいかもしれませんが(笑)圧倒的に後者の急な斜線のものが優秀なできばえです。

これは後者に比べて前者の感光乳剤の解像性が著しく劣っているため起きる現象です。
ちなみに後者の感光乳剤は、特段解像性に重きを置いて開発されたものではない一般的な耐溶剤型AF-101という製品です。

前者の感光乳剤は(私は試していませんが)数枚プリントしていく内に、エッジがだんだんぼやけた印刷になってしまうそうです。これは耐刷性能が足りないために、エッジが次第にボロボロと壊れていっているのでしょう。
2~3分で露光ができるらしいですが、そうでしょうね。こんだけ脆いんだから。

るーぺで見ると、本当はもっとガタガタな部分があるんですが、デジカメで×44の倍率でピンポイント撮影するのはとても困難だったためご勘弁願います(笑)

お客様からお借りしたこの版は、枠までの際数センチに感光剤が塗布されていなかったり、おまけにスクリーンメッシュの枠への接着乾燥があまくて紗逃げしてテンションが落ちていたり。まっとうな資材屋が見たら「こんな版、売ってるんですか?!」と思うようなものです。

プリントが綺麗に行かない際には、デジカメは買わなくても良いけど、一度ルーペで確認してみる事をお勧めします。

 

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ノーマルとバイアス

スクリーンメッシュのテンションにばかり話題がいきがちですが、枠に対して平行に張るか斜めに張るかについてもお話ししますね。

平行に張る場合を「ノーマル」斜めに張る場合を「バイアス」と呼びますが、どのような違いがあるのでしょうか?
大きな違いはスキージブレードの進行方向とスクリーンメッシュが垂直か斜行かの違いです。これによって

  • インクの透過する量の違い
  • スクリーンメッシュの番手とスキージブレードの硬度によってはメッシュに寄れが生じ易いか否か
  • 作る版のデザインによってはジャギーが出易いか否か

という違いが有ります。

特殊な場合として(4色・特色)分解印刷を行う際、各版の張り角度を違えます。網点で印刷する版の組み合わせで起きる可能性のあるモアレを防ぐためです。

では前記の3点を順に説明します。

ノーマルとバイアスではバイアスの方がインクの透過量は多くなります。理論上、版の膜厚やスキージブレードの硬度が同じであれば、孔に充填されるインク量は同等ですが、版離れの際のインクの残留量の違いが起きるためです。粘度が高くなりがちなインクを使用する場合にはバイアス版を用意するに越したことは有りません。テキスタイルなどの印刷インクに比べて粘度が低い溶剤型インクでは、同じ番手のスクリーンメッシュを使用しても印刷結果の色味が変わるのは、ノーマルかバイアスかにも原因があるという事です。

次に2番目ですが、これは主に低メッシュを使用する場合に関してですが、メッシュの番手が低くなればなるほど、そしてメッシュの線径が小さくなればなるほど、スキージブレードがメッシュを引っ掻く確率が上がるからです。
テンションが高ければこれを防ぐ確率は若干あがりますが根本的な解決にはなりません。逆にテンションが緩ければ尚更寄り易く、柔らかいスキージを使って誤魔化そうとしても、今度はスキージブレードが寝てしまいインクが落ちすぎて滲みの原因になります。

さぁ、3番目はとりあえず書いてみましたが(笑)本当はノーマルかバイアスかによってジャギーが出やすいか否かという事はありません。

相変わらず下手な作画で申し訳ありません(笑)

外周がアルミ枠、その中央に黒四角のような印刷版を作ったとします。なんとなく逆のような気がしますが、黒い部分が感光乳剤で覆われた部分で白はスクリーンがむき出しとなっています(説明の都合上逆にしてあります。)。

赤丸の部分を拡大しますと

ん~今度は画像が小さくて解りづらいかもしれません(笑)おまけに黒くするのを忘れました。。

よーく見てもらうと、四角の(感光乳剤部分の)上部に段差があります。ノーマル張りのスクリーンメッシュに、画像の上端が偶然重なるとこういった事態が起きかねないという訳です。それは確かにそうなのですが、ではバイアス張りにしてみたらどうなるでしょうか?

(笑)

もっとぐちゃぐちゃ。

あ。今度は黒くしました(笑)

そうです。2番目の画像で起きていた段差の根本的な原因はスクリーンメッシュの張り方に起因している訳ではなく、感光乳剤の質の問題です。勿論、これは超拡大画像ですから、印刷結果がここまではっきり見える訳ではありませんが、エッジはかなり綺麗じゃないのは確かです。

確かに、枠に平行な画像が多い印刷ではバイアス張りの効果はあります。ただ、その場合は感光乳剤もしっかりしたものを使用しなければ意味が無い事がお解りいただけると思います。

前回の記事中で、お困りのお客様から現在使用されている版(コーティング版を納めてもらってご自身で露光している)を送ってもらっていると書きましたが、上の例はまさにその版です。
金インク中の金粉がうまく落ちないという事で送って頂いた訳ですが、他の一般色もエッジがぎざぎざになるとおっしゃっていたので、到着後ルーペで見てみるとこんなんでした(笑)このような版では、いくら印刷技術をがんばっても綺麗になるはずがありません。

今、オリンパスのデジカメを鋭意準備中です。顕微鏡モードがあるので超接写して現物をUPしますのでしばしお待ち下さい。私の創作と思われても何ですし(笑)その方が解りやすいでしょうから。

 

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粉ものに注意

最近お問い合わせが多いのが「グリッター(ラメ)」や「ゴールド・シルバー」など、ベースバインダーやプラスチゾルインクベースに粉体を混合して行うプリントです。

中でも「(既製の)インクを購入してプリントしても、巷で見かける様な濃度のあるプリントができないのですが?」というお悩みです。

これがホワイトやレッドなどなど一般色のプリントの件ででしたら、皆さんお解りのようにスキージの硬度やスクリーンメッシュのテンションなどなど、先にご説明することは山ほど有るのですが(笑)

粉ものを混ぜることによって、インクの粘度が上がりますから、スクリーンのテンションが同じであればインクは落ちづらくなりますし、版離れは悪くなりますからワーク(被印刷物)をきちっと糊で固定しなければなりません。

ここまでの話で「おや?」とお思いになった方もいらっしゃると思います。多色プリントの場合、1色プリントする毎にワークが少しでもずれてしまうのを防ぐためにワークを糊で固定しなければならないと思っていらっしゃる方。それは半分当たりで半分間違いです。
版の孔を通過するインクは、孔に全くインクを残さず通過させることは不可能で、ほんの僅かに残ってしまいます。これが版とワークの版離れを悪くさせます。逆に言うと、孔への残留インクが多いほど版離れが悪くなります。
スキージストロークの印圧は強ければ強いほど良いというものではありません。適正な印圧を超えてストロークを行ってもワークとスクリーンメッシュのフィラメント(糸)を押しつぶすだけで濃度は決して上がらず逆にスキージ中央部では逆に濃度は下がります。

適正なスキージストローク圧は、スキージブレードがスクリーンメッシュを押し下げ、ワークと接するその一点にあります。

ですので、時おり、というかしょっちゅう見かける(笑)スキージストロークが終わり、版を持ち上げる際にワーク(Tシャツなど)がふわりと浮き上がっている動画は間違いです。そういう印刷は決まって淡色生地にプリントしている場合が多く、隠蔽性をあまり必要としないものですね。
また、スキージが版上を通過している部分をよく見ると、泥の上をキャタピラーが走った後のように刷り痕がムラになって現れている動画も良く有ります。「なんでそんなに・・・」という程、スキージ圧を上げているんだと思います。前述のようにスキージ圧は必要以上に上げてはいけないので、きっとテンションが足りない版を使っているんだなぁ。。。と自分を納得させていますが。

さて、話は粉もののプリントです。

粉ものの(粉を混ぜた)インクのプリントでは、ベースとなる樹脂の中に混じった粉体が版の孔を通過していかなければなりません。
ですので、基本的なことですが粉体の粒径がスクリーンメッシュのオープニングよりも小さな、逆に言うとスクリーンメッシュのオープニングより小さな粒径の粉でなければプリントされないと言うことになります。

そして、感光乳剤の露光(直接法)ではないサーマルフィルム法の版ではプリント(粉体)の濃度が出なかったり、粉体の濃度は出るけれどもプリントのエッジが滲みがちにならざるを得ないという問題点があります。

具体例を挙げますと、サーマルフィルム法にはスキージ面にフィルムがあり印刷面には紗がむき出しのタイプと、その逆の場合があります。
前者はプリントエッジが滲みがちになり、後者は粉体の濃度が薄くなりがちにならざるを得ません。これは片側で紗がむき出しになっていることに原因があります。正確に言うと、粉体の印刷以外一般色の印刷においても、前者は滲みがちになり、加えて版の強度を保つことが難しい場合が多くなっています。

サーマル法で使用する機械は決してお安いものではないので、購入する際には教えて頂きたいものですが、善良な業者でも知らない方が多いのが現実(悲)

では直接法感光乳剤を使用して作った版ではどうかというと、

  • そもそものスクリーンメッシュの選定を間違えない(オープニングの確保)
  • スクリーンメッシュのテンションを強くする
  • スキージブレードのアタック角度を考慮に入れる

以上をきちんと行っていれば、普通は問題ありません。
感光乳剤の質によっては、インク(粉体含む)が落ちづらいものがありますが、通常のレベルではあり得ません。フッ素樹脂を添加した感光乳剤ほどインクがなめらかに落ちますからラメなども落ちやすいのですが、通常レベルのものより高価になっています。感光乳剤をそれぞれの局面で使い分けるのが一番良いとは思いますが、こんな助剤もあります。

最後にこんなお話し。

お客様と色々お話ししている内に

「他社からゴールドのインクを買って印刷したんですが、全然金色にならないんですよ」との事でしたので、具体的にそのインクのメーカーをお聞きしたところ、そのインクは#80メッシュ以下の、すなわちオープニングが#120より大きなメッシュでしか使えないものでした。それを即答でお伝えすると、そのお客様曰く

「版もそこから購入しているんですが、#120しか購入していないのに、なんで教えてくれないんだろう・・・」

ちなみに昔ながらの八百屋(笑)で「イモください」と言えば「ジャガイモ?サツマイモ?」と聞いてくれると思います。そこで「今日の夕食をカレーにしようと思うんです」と言えば、まさかサツマイモを勧める八百屋はないと思うのですが(笑)

ちなみにそのお客様は現在、弊社から#120で印刷できるゴールドをお使い頂いていますが、それでも金のオチがあまり良くないらしく、使っている版の現物を弊社に送って頂いているところです。

 

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版の写真製版(露光機)

皆様はスクリーンプリントの版にどのようなものをお使いでしょうか?

これまで繰り返し書いていますからくどくど書きませんが(笑)適正なテンションの版を使用する事で、様々なトラブル・アクシデントを回避できるのですが、紗張りの部分をクリアすると、今度待っているのは写真製版の「露光」という問題です。

はっきり言って、露光機は自作しましょう!

資機材販売会社が売ろうとせずにどうする?って気もしますが(笑)

買ってもらった方が、それは良いです(笑)
売り上げ伸びますし(笑)
何かお悩み相談を頂いた時にも、露光環境は把握できている事になりますから、ありがたいです。

が、高いでしょ?(笑)

という理由から、紫外線露光を避けて「カッティング製版」という手法を取った場合は以下のデメリットが有ります。

  1. 熱圧着法を使用した場合、その版(スクリーン・メッシュ)は使い捨てになるためコスト高
  2. スクリーンメッシュの片側に張り付ける事になるので、滲みやラメなどの粉体混入の場合濃度不足が起きやすい
  3. 熱圧着によりスクリーン・メッシュが縮むので多色の場合ずれる

という訳で、海外製の安価な露光機を購入したりする。そうすると、ず~っと後になってから困る事が多いのです。既に購入した方には申し訳ない書き方になりますが。

  1. 買うときあれだけ自信をもって言っていたはずの販売店に、替えの露光管の在庫がない。。しばらく待つ間、露光に困る。
  2. 回路の途中が故障して直せない。。規格が違うので国内の修理業者はなかなか見つからない。
  3. その他もろもろ

まともな販売店からならこんな事はないんですが。。って言っても、購入するときはまともな販売店に見えるから質が悪いんですけど(笑)。

 

という訳で、露光機を自作するという流れになるのですが(笑)正直、適当なUV(紫外線)を照射できる機器であれば、どうにかすれば露光は可能です。でも、作りたい版の絵柄の解像性が問題で、これに感光剤の耐刷性や落版性などなど、色々好みの条件にしようとすると微妙な所で上手く行かない。

ネットでは様々な露光機の自作方法がUPされていたりします。理屈は単純ですから基本的な構造は間違っておりません。
要は、箱を作って蛍光管(ケミカルランプ)を並べてしまえばOKなんですが、それだけでは焼く事の出来ない解像性の柄も出てくるわけです。

これは、露光機だけではなく、使う感光乳剤・ポジの材料の性能によっても変わってくるという事です。
ラチチュード(感光帯)の狭い感光剤を使用してしまった場合、ランプの性能は変わらないとしたら、ポジの濃度が確実に影響を及ぼします。
なので、ポジの濃度が出せるように工夫してみたんだけど、それでもまだ満足いかない。。どうしたら良いんでしょうかね?という事になり訳が分からなくなり始める(笑)
ランプの性能は変わらない・・・と思ってはみたものの、ランプは経年劣化します。「いやぁ、そんなに使い込んでいないし」と思いますね(笑)
ポジと感光剤面はきちっと密着していますか?

そして大切なことを一つだけお教えしますが、「光量は距離の2乗に反比例する」という事です。これは紫外線量についてもほぼ同じと考えられます。

 

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「塗る」から「落とす」へ

ご相談をいただく際の会話の中で、印刷の様子を「インクを 塗る」と表現される方がいらっしゃいます。

そしてご相談の主な内容の多くは次のようなものです。

  • 濃いインクはありませんか?
  • 印刷が滲んでしまうのは何故でしょう?
  • 1枚目と2枚目の印刷位置が微妙にずれるのはどうやったら解消できますか?

考えればきりがないほどたくさんの表現がありますが(笑)この位にしておいて。

 

何故「インクを塗る」という表現になるのかと言うと、版を直置き(ベタ置き)にして印刷している場合が多く、そうではなくオフコンタクト(版と印刷物に隙間を作る)を取っていたとしても、版のテンションが全く無いか足りない場合も多く見られます。

ダンボールを丸くくりぬいて、それを版として使用しても、丸の印刷は可能です。しかし、ドーナツ型の印刷はこれでは1枚しか印刷できません。インクでべとべとな中心の「島」を都度置きなおせば別ですが(笑)
これを可能にするために、枠に絹の網を張り、前記の「島」を固定したのが「シルク(絹)スクリーン印刷」の始まりと言われます。

このブログを以前からお読み頂いている方には、もう「耳にタコができる」話だとは思いますが(笑) この網を張った版をベタ置きして印刷する状態、所謂「塗る」状態は孔版印刷であり、「スクリーン印刷」の特徴を全く生かせていない事になります。

スクリーン印刷のインクは、スキージが進むにつれて、ローリング→吐出→版離れ→レベリングを繰り返さなければなりません。
なんかいつになくアカデミックな書き方(笑)

ベタ置きの場合には、このうち「吐出」と「版離れ」が完全には実現できません。これが、一番最初に書いたご相談内容の最大の原因です。

ベタ置きの場合スキージが通過してから版を取り除くまでの間、印刷物の上に、そして版の孔の中にインクが滞留していることになります。
そして版を取り除く際に一気にインクがズボっと抜けるイメージです。こうなると、版の孔の内側に多くのインクがへばりついて残ってしまいます。

ケーキやクッキーを焼く際に、生地を型に入れますが、焼かずにそのまま型を引き抜く状態をイメージすると解りやすいかもしれません。

これに対して「適正なテンションを保った版」で「適正なオフコンタクト」を取って印刷すると、スキージが進行すると同時にインクがローリングするのは勿論、スキージが通過する箇所だけが印刷物と接する(スキージが通過した瞬間に、版は印刷物から離れる)ので、インクが孔の中に滞留する時間をきわめて短くする事ができます。
これをイメージすると、インクは孔の中を通過させる、すなわちインクは落とすものという事ができます。

さて、インクが滞留する時間が長ければ長いほど孔の中に残留するインクの量は増えてしまいます。これはすなわち、印刷物に乗るインクの量が減る事に変わりありません。濃いインクを探す前に、この構造を理解し、適正な版を使用する事が本当の解決策であり、ここを見過ごすと、いつまでも薄い印刷のまま、濃いインクを探し求める事になります。

では、滲んでしまう件はどうでしょう。説明はいたって簡単です。

OHPフィルムなど表面がつるつるの物質を2枚ずらして重ね、上に兼ねたフィルムの端を定規の代わりに、緩い粘度のインクで線を引いてみましょう。まず確実に滲みます。
ベタ置きした版と、印刷物の間でこれと同じ状況が起きているという事です。

以上の様に「落とす」イメージではなく「塗る」イメージで印刷していると、採用に列挙した問題点を根本的に解決する事はできません。
「水性は版が詰まるからやめた方が良いですよ」と言うのは半分嘘で(笑)同じ版を使ってプラスチゾルインクや溶剤型インクで印刷した場合も、インクの濃度が上がらない訳はこれでおわかり頂けたかと思います。

これまで色々なご相談を頂いた中で、試しに現在使用している版を、実際に弊社に送って頂いたことが多々ありますが、満足のいく版を見たことがありません。梱包を解いた瞬間「あれ、スクリーンが破けているのか?」と思ったくらい緩い場合が殆どです。最近は、遠くの業者様のお名前でも、聞いただけでテンションの弱さが解ってしまう位(笑)

 

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製版と落版の関係性

8月9日で投稿した「露光の問題はいずこ」では、版を作る際のポジフィルムについて書きましたが、今日は感光剤自体についてのお話です。

皆様から頂くご相談の大筋は「上手く焼けないんですが、どうしたら良いのでしょうか?」という物ですが、「上手く焼けない」っていう部分が「どのように」焼けないのかが問題です(笑)版を作るときに使用する材料で上手く焼けない原因に絡む事柄には

  • 版枠(スクリーンメッシュの番手や張り具合(テンション))
  • 感光剤の種類・性質
  • 露光機の光源
  • ポジフィルムの状態

などなど、色々あります。

これらのいずれかが条件を満たしていない場合であれば話は早いのですが、複数が複雑に絡み合っている場合は少し話は長くなります(笑)

最後に挙げた「ポジフィルム」については9日の投稿に書きました。感光剤を感光させる部分させない部分をはっきり分けなければならない、という事でしたが、それ以外(前の3つ)は感光剤自体の状態を言います。

「感光剤」という名の通り、UVが照射されると感光・硬化してしまう材料は、その膜厚や露光帯域、照射されるUV光の総量によって変化します。

1例を挙げると、緩く張ったスクリーンと強く張ったスクリーンでは一般に緩く張ったスクリーンの方が膜厚が厚くなりますから、必要とするUV光は多くなります。
同じテンションの版に感光剤をゆっくり塗布した場合とスピードを速めて塗布した場合では、ゆっくり塗布した方が膜厚は厚くなりますし、塗布するためのバケットの先端が丸まっているほど塗布される量が多くなります。

「すべて変わっていないのに、版が壊れやすくなってきた。感光剤が古いんじゃないの?」と思ったら、光源が劣化してきていて、UV光量が足りなくなっているという事も有る訳です。お部屋の蛍光灯もずーっと使っている内に段々と薄暗くなってきますよね?

さて、これらの事を理解して頂いた上で、うまく焼けない原因が見つからないとなれば、今度は感光剤の種類の問題です。

一般的に感光剤は「水性用」「油性用(若しくは溶剤型)」「両用」などと分類されていたり、また「ジアゾ系」「SBQ系」などと分類されていたりします。

「ジアゾ系」「SBQ系」の分類は、その素材による「1液」「2液」の違いであり、概してSBQ系の方が高性能で高価です。

さて、弊社でも一般的に解りやすいように前者の「水性・油性・両用」の区分で分けていますが、これはあくまで解りやすいようにという事で分けてあります。

色の白と黒、そしてその間に灰色がありますが、灰色にも色々な濃度が有りますよね。本当はもっと複雑な話なのですが、簡易的に説明すると、感光剤の水性・油性そして両用がこの図式に似ています。

一般に壊れずらいのが水性、壊れやすいのが油性です。逆に解像性が低いのが水性、解像性を高くできるのが油性です。

「水性バインダーに適した感光剤を教えてください」と言われると、躊躇なく「耐水性」をお勧めします。
理由は、繊維に刷る場合、耐油性でしか実現できない解像性を必要とする場面はほとんど無いからです。そして、耐水性版で油性インクを使用したとしてもそれほど簡単に壊れないからです。

「溶剤型インク(プラスチゾルインクではありません)に適した感光剤を教えてください」と言われると、躊躇なく「耐油性」をお勧めします。
理由はおわかりの通り高メッシュを使用する事の多い溶剤型インクの場合、解像性を求めるには耐水性では無理だからです。ただし、耐油性版上で水性インクを使用すると版は壊れてしまいます。条件にもよりますが、水性系で刷数50程度(100~150ストローク)でしょう。

さぁ、両用はどうでしょう?本来の両用乳剤は「ある程度解像性を求めながら、こわれづらい」乳剤を指します。

このように、感光剤は大まかな特性で分類して作られてはいますが、作ろうと思えばもっと細分化して作る事も可能です。
極端な話、短時間で焼ける乳剤って言うのは簡単に作る事はできます。が、しかし、そのような乳剤は刷数が少ない場合が殆ど(すぐに壊れ始める)ですので、スクリーン印刷には向かない乳剤でしょう。

さぁ本題です(笑)これが数行(笑)

「水性乳剤を使っているんですが、落版しづらくてこまっているんです」というお悩みは、これまでの説明で解って頂けるかと思うのですが。時折「印刷中は壊れづらくて、落版は簡単な感光剤ってありませんか?」っていうご相談を受けますが、まず無理です(笑)

通常30~40刷りしかしないのでというのであれば、前記の通り耐油性をお試しくださいとなりますが、それ以外の場合は良い落版剤や道具を探す事が先決です。

 

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露光の問題はいずこ

明日11日(金)から16日(水)まで、株式会社スタンスは夏休みを頂く予定です。
勿論Web-Shopは365日24時間営業していますので、その間もご利用頂けますので何卒宜しくお願い致します。

ただ、夏休み明け、在庫のあるものは順次、在庫の無いものも入荷次第発送させて頂きますが、多分想像だにしない混雑が予想されますので、急な発送のご要望にお応えできない場面が発生するやもしれません。
誠に申し訳ございませんがご了承くださいますようお願い致します。

という訳で、夏休みあけに提供できたらいいなというプランをじっくり考える事ができる訳です。しかし、そうそう面白い企画は思いつけない訳でありますが(笑)
今回も人知れず「アルミ枠+紗張り」企画第二弾を開催していますが、夏休みの間に十分お悩み頂いてご予約下さい(笑)
ご予約期間が終了してから一気に製作するので、品切れという事はありませんからね。

シルクスクリーンプリントに関するお悩みは、インク単体の選び方の問題という場合も多々ありますが、最終的には版の問題である事がほんっとーに多いのです。

スクリーン版のテンションについては書き飽きたので(笑)
ポジフィルムは何をお使いでしょうか?

と言うのも、直接法感光乳剤を使用した写真製版法の場合、大切なのはUV光量・ポジフィルムのコントラスト・感光材料のラティチュードの幅だからです。

使う感光剤にもよりますが、大きな柄はきちんとできあがるのに、細かい柄になると途端に、抜けなくなったり、壊れやすくなったりする場合が有ります。
そして、いくら感光剤を見直して(色々な製品に買い替えて)みても、UV光量を増減させてみてもなかなかうまく行かない・・・・

よくよく伺ってみると、ポジフィルムの材料にコピー用紙を使っていたり、トレーシングペーパーを使っていたり、はたまた市販のOHPフィルムを2枚重ねていたり。
コピー用紙や、トレーシングペーパーを使用した場合の原因は、黒く印刷された部分と印刷されていない部分を、感光剤が「しっかり」別物と認識できないからです。印刷されていない部分も、UV光がわずかにでも通りずらい為、黒で印刷されているものと誤認識するためです。
OHPフィルムの場合、印刷インクのすべてが均一の濃度になっていないためです。「2枚重ねれば大丈夫」と言うのは、ベタが大きい場合に通用する。逆に言うと、常に2枚重ねたほうが良い程度の濃度しかないという事ですね。細かい画像のフィルムを2枚重ねると、ほんのほんのわずかなズレが悲劇を生みます(笑)

結局、シルクスクリーン印刷専用のこれをお使い頂いた方が早くて安かったりします(笑)

 

最後に(笑)

「出来上がったポジを蛍光灯に透かしてみて下さい。ほぼ透けていないなら大丈夫です」などと言う迷信は信じない方がお得です(笑)

感光材料を硬化させるのはあくまでUV光です。ウルトラバイオレット=紫外線です。目に見えるはずが有りません(笑)
可視光線が透けなければ不可視光線(紫外線)が透けないのかと言えば(笑)

 

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適切な乳剤のその前に

いつも、シリーズものの様に書いたり、次回予告を書いたりしていますが、しょっちゅう反故にしてます。
なんか、しばらく前に「次回は乳剤」とか書いた記憶が有るんですが(笑)

シルクスクリーンの版を一から作るには

  • を用意する
  • 適切なテンションで適切な材質のスクリーンメッシュを張る
  • 印刷したい像をポジフィルムに加工する
  • スクリーンメッシュを洗浄する(埃・油分の除去
  • 感光剤などを塗布する
  • 光源で露光し、不要部分を水洗・除去して乾燥する
  • 必要に応じて後露光する

という過程を踏みます。

さて、使い終わった版をあなたはどうしていますか?

  • 版に残ったインクをある程度取り去る(インクバケツに戻す)
  • 取り切れないインクを適切なクリーナー清掃する
  • 乾燥して保管

このような過程を踏んでいらっしゃらない方に多いのが、感光剤に関するお悩みです。

  • 印刷中に壊れやすい
  • 相応の感光剤を使用しても細かい像がなかなか露光できない

などなど。「そこで良い乳剤を探している」という方が多いのです。

夜遅く仕事を終えて帰宅した女性も、入念に化粧を落として洗顔しますよね(笑)
深酒して、そのままベットにバタンキューを繰り返すと、お肌は荒れませんか?(笑)
朝起きたら洗顔しますよね。

要は、版は使い終わったら即綺麗にしておきましょう!って事なんです。そして、再度使い始める時にも念には念を入れて、綺麗にしてから使い始めないから、色々な事件に見舞われるという事なんですね。

水性バインダーの場合はあんまり問題は起きません。使い終わったら、版を丸ごと水道で洗えばよいだけの事です。もたもたしないで速攻で洗ってください(笑)

問題はプラスチゾルインクの場合です。多くの場合(間違った認識なのですが)プラスチゾルインクは水で洗い流す事が出来ないため掃除が面倒臭く、放置してもスクリーンメッシュを詰まらせる事がないので、洗浄せずに放置する方が多いのです。
しまいには、放置しても大丈夫だからプラスチゾルは便利ですとまで言う輩までいますが、大きな間違いです

先にお肌の例を挙げたのはこれを説明するためですが、プラスチゾルインクと長期間接している感光膜や、スクリーンメッシュそのものは当然劣化します。
劣化した感光膜は壊れやすく、劣化したスクリーンメッシュは弾力性を失い感光前の感光剤が付着しづらくなります。所謂、化粧のノリが悪くなるって奴です(笑)

「そんな事は無いよ、いつも使い終わったら綺麗に掃除してますよ」とおっしゃるあなた。新たに感光剤を塗布する際には、直前に脱脂洗浄は行うべきです。
「油ぎった手では触っていません!」と言い切る貴方でもです(笑)

要は、感光剤を塗布するスクリーンメッシュには何も付着していない状態でなければ、壊れやすい版になりやすいという事です。
プラスチゾルインクは溶剤ではありませんから、そのインクと長い間接する感光膜は耐水性感光剤が適しています
「でも、版を綺麗にする際に溶剤を使ったら版が壊れてしまうではないですか」とおっしゃる方は、耐溶剤(耐油性)感光剤を使うでしょう。
しかし、再度感光剤を塗る際にはより念入りに脱脂洗浄をしなければなりません。だって、インクを洗う際に、たっぷりと溶剤を塗っているのですから。

本来は、水性バインダーに限らず、プラスチゾルインクの場合も耐水性版を使用するものなのです。そして、何らかの方法で版を水道水で洗浄し、しかしながら誇りなどの付着物を取り除いた上で再度感光剤を塗布する。

こうした過程を踏まえた上で、それでも尚、感光剤に不満足な点が見当たれば、感光剤自体のグレードアップを謀れば良いという事になります。

 

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微妙な違いは大きな違い

ここ最近、ブログでも「たか坊の解りやすいシルクスクリーンプリント」でも、版の、とりわけスクリーンメッシュのテンションの重要性をお話してきたところ、各段に関連のご相談が増えています。

そして、これらのご相談に対応させて頂いている内に不可解なご相談を受ける事が多くなり、今一度確かめてみた事があります。

「HP(ブログ)で拝見して、ローラーフレームで張った版を使っているんですが、うまくいきません」

大雑把に言うと(笑)このようなご相談です。

中にはインクの濃度が出ない、とか、中にはインクがまだまだ詰まりやすいとか。

あれやこれや頭を捻って原因を探してみても、なかなか正解までたどり着かない・・・・

そしてある時、ふと思い立って、これまでご相談を受けた方々にご連絡してみたところ。

  

これってNewmanRollerFrameの一部分を3か所撮影したものです。

最初にご相談を頂いた時には、まったく気づかななったのですが、それぞれの方にお尋ねした所、お持ちのローラーフレームはこの写真とは違っていたそうです。

実はわたくしもローラーフレームという名前の商品はあちこちにある事は知っていました。

弊社が販売しているローラーフレームはアメリカ・ストレッチデバイス社が製造するNewmanRollerFrameです。

「どこがどう違うの?」そして「それでどうなの?」って話ですが、

  1. 一番左写真、角の金具にメモリが打ってあります
  2. 真ん中の写真、スクリーンメッシュを挟みこんで止める部分が「ロッキングストリップ」になっており、強く張っても滑りづらくなっています
  3. 1辺だけ四角柱の両端は、強度維持のため特殊構造の栓が施されています

これだけの事ですが、実はこれこそが強く張るための肝なのです。

1番の「メモリ」は、最初にスクリーンメッシュをセットする際のフレーム自体の角度の目安なので、そう重要という程のものではありませんが、

2・3は特に重要です

2に関してですが、下のNewmanRollerFrameの使用法ビデオをご覧ください。

http://stretchdevices.com/manually-stretch-mzx-18-x-20-frame-instructional

こうして初めて、スクリーンメッシュのテンションを作る事ができます。実を言うと、まだこれでも足りない位なのです。ロッキングストリップ以外の方法で(はっきりとどんな色とは申し上げませんが(笑))止めたスクリーンは、使用を繰り返していく内にロックが甘くなっていくことが判明しています。

では3はどんな意味があるの?とお思いでしょう。

実はこの部分の補強が足りなく、テンションに耐えるようにきつくナットを締めると(NewmanRollerFrameはナットではなくボルトです)次第に四角柱が鼓状に歪んでしまいます

「そんない強く締める必要ありません」などという方は、スクリーンメッシュのテンションの大切さを知らない人です(笑)

 

NewmanRollerFrame は、都度スクリーンメッシュを張り、そこに何らかの方法で版膜を作って印刷するものです。様々な状況を考慮した上で、様々なテンションの版が作り出せる訳ですから、アメリカでは使用済みのスクリーンは版膜が残ったまま1回で廃棄する事もあるそうです。

直接法写真製版を行った版は、版膜である感光膜は再生液などで綺麗に除去する事が可能なこともあって、日本ではスクリーンメッシュは破れたり、ゴーストがひどくなるまでは何度も再利用する事が多いので信じられない事かもしれません。
しかし、グラフィックプリントや電子基板のプリントなど、精密さが求められるプリントはでは、やはり版の再利用はしない傾向が強いくらいです。

また、日本のテキスタイル・プリントでは、まるで酒場のボトルキープの様な(笑)「置き版」と呼ばれる「版の保存」システムが有ります。

そこでお困りのあなた、NewmanRollerFrameを利用した通常のアルミ枠への紗張りをお考えになったほうが宜しいかと思います。

ちなみに、最後になりますが、ご紹介したストレッチデバイス社の使用法ビデオよりもっともっと強く張れる方法はある事は有ります(笑)

 

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凹凸に綺麗にプリント

まずは写真をご覧ください。

 

 

とあるお客様からご相談を頂いた際のプリント画像です(お客様の許可を頂いて、部分的に掲載しています)。

ご覧頂ける通り、凹凸のある生地に白インク(この場合はプラスチゾルインク)でプリントしています。

凹の部分に印刷の滲みが見られます。同じようなご相談は違うお客様からたびたび頂きます。

こういった現象はなぜ起きるのでしょうか?

考えられる原因は

  • 版のテンションが足りない
  • 版と生地(被印刷物)との隙間(=オフコンタクト)が足りない
  • スキージの硬度が足りない
  • スキージストロークの圧が高い
  • インクの粘度が緩すぎる

などなど。

これらは上から順に重要項目となっています。このお客様の場合、4番目のスキージ圧が高すぎたとの事で、ここを改善すると良くなりました。

「綿のTシャツはうまく刷れるんだけど、(鹿の子織りの)ポロシャツがうまくプリントできません」

という方は、概して同じお悩みだと思います。

 

上に列記した中で下2つはテクニックの部分を改善しなければなりませんが、上3つは物理的な部分を改善すれば事足りる事になります。

緩いテンションの版を使っていたり、生地の上に版をベタ置きしていたりする方は一度お試しになってみて下さい。

 

弊社では期間限定で「新枠に正しい紗張り」を提供しています。こちらで一度お試し頂くのが解り良いと思います。

 

蛇足ですが「このプリンターが有れば!」とか「このインクで!」とかいう主に動画でのご案内に、鹿の子織りのポロシャツをプリントしているのは有ったためしは有りません(笑)

 

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版の重要性

二つほど前の記事で「版の再生」について書きました。感光乳剤を露光して作った版は、何度も再生して繰り返し使えるのですが、緻密な印刷を実現する場合には、再生した版では好ましくない場合があります。
主な理由を挙げると

  • 再生した版(スクリーンメッシュ)にゴーストが残存していて、印刷濃度にばらつきが起きる事がある
  • 使用したスクリーンメッシュは印圧によって若干でも伸張しており、テンションが微かにでも緩和されてしまっている

などなど。主にスクリーンメッシュに何らかのダメージが在る場合です。

しかし、これらは「緻密な印刷をする場合」であって、毎度毎度スクリーンメッシュを新品に張り替えていては、コストばっかりが嵩んでしまいかねません(それはそれで資材屋は嬉しい事なのですが.笑)。

ただ、被印刷物がどのような媒体であれ、また、どのような解像度のプリントを行うかに関わらず、版の状態は、シルクスクリーンプリントの結果に重要な影響を及ぼします。

ある程度粘度の有るインクを使用して次の2つの方式で印刷してみてください。

  1. 被印刷物に版をベタ置きで
  2. 被印刷物と版の間に10円玉1枚分の隙間を開けて

如何でしょうか?

では、今使った版より、スクリーンメッシュを強く引っ張った版を作って2の方法で印刷してみてください。
如何でしょう?
もし、違いが出ない場合はそもそも極端に張りが緩いという事です。

同じインクを使用しているのにも関わらず印刷の濃度に違いが出ている筈です。これまで「もっと濃いインクは無いか」とほうぼう探し回っていた事が走馬灯のように(笑)

シルクスクリーンの版はスクリーンメッシュを強く張れば強く張るほど良いと言われています。スクリーンメッシュのフィラメント(糸)にも弾性の限界があるので、張りの強さにもおのずと限界がありますが。
そうすると、ここに新たな問題が起きてきます。

「やっすい、ちゃちな枠を使っていては強く張った版=正常な版は作れない」という事です。

昔は木で作られた木枠も多かったのです。この場合でき得れば「欅(けやき)」「桜」「栓(せん)」などという硬木で作れば申し分ないでしょうが、これはちょっと勿体無いでしょう。
そこで、コスト面や耐久性、取り回しのよさなどを考え合わせ、現在多く使われているのが「アルミ枠」という事になります。

ここでA3サイズをプリントできる大きさのアルミ枠に求められるいくつかのの目安をお話します。

  • 厚み1.2t~1.5tのアルミ板で作られたパイプから成っている事
  • パイプの幅が30mm、高さが20mm有ること
  • 手刷りではなく自動機などで使用する場合は「ロ」の字のような中空パイプではなく「日」を横にした、中に芯があるタイプのパイプである事

これ以外の枠に、いくら「私はパンパンに張っています」と言っても、それは「緩い」と認識した方が宜しいです。その枠に「本来求めるべきテンションで」張ったら、その枠は3次曲面に歪んでいるはずだからです(「歪んでいないよ」という場合は緩いのです)。

最後に、こんなケースもあります。

  1. 「私は業者に張って貰っているので結構強く張っていると思います」という方
  2. 「強く張っても強く張っても、強くなりません・・・・」という方
  3. 「いや、本当に強く張ってるんですが、濃くなりません」という方

(笑)

 

1.

こうおっしゃられる方数件に、実際の版を送って頂きました。結果は弊社の基準では決して強くは有りませんでした。
その業者様の印刷物を見る機会があったのですが、印刷のエッジが結構滲んでいました。

2.

こうおっしゃられる方数件に、使っているスクリーンメッシュの種類をお聞きした所、

「(購入している先に)「ナイロンとテトロンは同じものだから」と言われてナイロンを買って張っています」との事でした。
ナイロンとテトロンは全く別物です。ネットで検索するだけで違いはおわかりいただけると思うので詳述はしません。
ナイロンは非常に伸びる素材ですので、強く張っても伸びるし、印刷時も伸びています。

3.

この原因の一つは、被印刷物の固定方法に拠ります。被印刷物は一般的にスプレー状の糊で仮固定しますが、特にポリエステル繊維は接着が弱くなります。
スキージストローク後、版を持ち上げる際に版面と被印刷物がくっついた状態で、被印刷物が浮いていませんか?
もしそうだとすると、スキージストロークの最中の「版離れ」がうまく行っていない状態にもなっています。これがインクが良く落ちない原因です。

次回の予定としては「版の為のポジフィルム作成材料」です。

 

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版の再生

FaceBooktwitter及び弊社ホームページでも告知させて頂いていますが、只今弊社ホームページを全面リニューアル中の為、WordPressで運用しているこのブログの表示が、これまでと変わってきています。
「みずらいじゃないかぁ」という方もいらっしゃるかと思いますが、しばらくの間辛抱して頂ければ幸いです。

「何故リニューアル?」と言いますと、創業から大凡9年の間、良く言えば「コツコツと」正直に言えば「思いつくまま」(笑)設計思想もあやふやなまま増設を繰り返してしまったため、なんともわかりずらい構成のHPになっておりまして(笑)
おまけに昨今、スマホやタブレットでアクセスしていらっしゃる方が多くなっているので、そこんとこにきちんと対応させねばならないのでした。

 

さて、シルクスクリーン印刷でリニューアルと言えば「版の再生」です。と、いつものように無理やりつなげます(笑)

ここでは感光乳剤を使用した写真製版での版の再生に絞ってお話します。

そもそもの基本は、一度使用した版はスクリーンメッシュごと破ってしまうのが原則です。が、プリント基板などなど精密なプリントを行っているのなら別ですが、露光して硬化した感光乳剤を綺麗さっぱり落とし、スクリーンメッシュは張ったまま再度利用したいものです。

こうした時に使う薬剤を弊社では「ジアゾ再生液」とか「剥離剤」という名称の製品をお勧めしています。

こういった製品のご相談で多いのが、やっぱり

「これまで使っている(他社製)のは落ちずらいんですが、何か良いもの(方法)はありませんか?」というものです。

再生に使う薬剤は、基本的にその感光乳剤を作っているメーカのものを使用するべきです。
感光乳剤を作っている当のメーカーが、一番その性質を良く知っている訳で、検証も繰り替えされている訳ですから。

「感光乳剤を作っているメーカー」と言ったのは、これが「販売店」ですと違います。当然のように「私共の製品は良く落ちます」と言います。ふたを開けたらどうだか解らないけど(笑)

私の前職で販売していた落版剤はしょっちゅうお客様から「おまえんとこのは落ちない!」って叱られました(笑)それでもそれ1種類しか販売していなかったので、ただ謝るだけ(笑)

あと、気を付けたいのが、使っている落版剤が「良く落ちる」と思っていたけど、実は版(露光済みの感光乳剤)も良く壊れるといった場合(笑)
これって、感光乳剤が脆いだけで落版剤が優秀な訳ではない(笑)

又、一度落版剤で緩めた感光乳剤は一気に落とし切るようにします。中途半端な状態から、再度硬化した感光乳剤は一生取れなくなります。

では、弊社では「ジアゾ再生液」と「剥離剤」のどちらがお勧めかと言いますと・・・・

きちんと言われたとおりにできる方は「剥離剤」で、すこし適当っぽい人は「ジアゾ再生液」(笑)

剥離剤は水(できれば溶かす際はお湯)2リットルに100g溶かすことができます。おそらくこれが最高濃度です。感光乳剤の耐油性・耐溶剤性のものにはこんなに濃くなくても良いので、10リットルに100gでも大抵大丈夫です。
ただし、耐水性感光乳剤にたいしては2~5リットルに100gでお願いします。

理由は、水に溶かした剥離剤は水性なので、「耐水性」感光乳剤には効きずらいからです。

これまた前職の時に時々お客様に言われたことがあるんですが「おまえんとこの、最近効きが悪くなってきてないか?」というもの。

良く調べてみたら、最初は2リットルに100g溶かしていたのに、いつの間にか4リットルに増えていました。そりゃぁ、濃度が薄くなれば効きずらくなるじゃん!って(笑)同じ値段だったら、水増ししたいのは解るけど(笑)

という訳で、すこし適当っぽい人は最初から水溶液になっている「ジアゾ再生液」を決して薄めずに使うべし(笑)

ジアゾ再生液 1リットル

 

剥離剤 100g

 

版の再生にはそのほか、ゴーストの除去だとか、目詰まり部分の解消だとかがありますが、それらについては又いつかの機会に。

 

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版は綺麗にして使いましょう

のっけからなんなんですが、弊社は実際の「ショップ」を構えている訳ではありません。勿論、きちんとした事務所で仕事をしていますが、商品を陳列してその場で販売はしていないのです

と、こんな事を書くのは、つい最近、外で仕事を終えて事務所に戻ると社員からこんな話が。

「突然男女のカップルが玄関にいて、何も言わずにスリッパに履き替えて入ってきたの・・・」

(笑)そういえば、起業して数年後の年末大掃除をしている時に、箒片手にふと玄関を見ると、ひとりの男性が立っていたっけ。そう貴方です(笑)

弊社のホームページやショッピングサイトを見て、どうせ近くに来たんだから現物を見て買いたい、と思われる方が多くなってきているようで。それはとてもありがたい事ですが(笑)

 

という訳で、今回は地元北海道でのお話。

とある日、最近他社から感光乳剤を弊社のものに変更して頂いたお客様のグループリーダーTさんからお電話が。

Tさん:「あのさぁ、版が壊れるんだけどぉ・・・」

たか坊:「うちの製品(感光乳剤)が不良品だって言いたいんですね?(笑)」

Tさん:「うん(笑)いや、そうじゃないんだけど、どうして壊れちゃうの?」

たか坊:「ぢゃぁ、明日いきまーす」

 

という訳で、次の日現場に赴き、実際に製版・プリントを行っているお嬢様と面談しました。

たか坊:「どんな時に壊れます?」

お嬢様:「金粉をプリントした版です」

たか坊:「Tさん、全部じゃないんぢゃん」

Tさん:「そうみたいね(苦笑)」

 

というやり取りの後、書くと10ページくらいにはかるく到達してしまうので要約します(笑)

 

こちらのお客様の場合は溶剤型のインクに金粉を混合して刷ったあと、版を溶剤できれいに掃除していましたが、その使った版の隣に新たに乳剤を塗布して露光した部分が壊れやすいという事でした。いわゆる「部分製版」というのを随時行っていた訳です。

様々なコストを考えると、小さな印刷を繰り返す事が多い場合、1つの版に小さい面積で何回にも分けて乳剤を塗布・露光という事を繰り返す場合もあります。

ちなみに、このお客様は完全に版を使い終わると、業者に「落版」を依頼しています。

たか坊:「うちの乳剤に変えて貰ってから発生するようになったんですか?」

お嬢様:「いいえ。前からずっとなんですけど(たか坊に)原因を解明して貰えないかなぁと思って」

たか坊:「・・・・・(Tさんを半笑いでにらむ)(笑)」

Tさん:「ご、ごめん・・・」

結局原因は落版などの適当さ加減でした(笑)

聞いてみると、特に最近の落版は綺麗に落ちていない事が多くなっているとの事でしたが、時にはスクリーンに油のようなものが浮いている事もあるとの事でした。

たか坊:「そんな時は、アルミ枠を投げ返しましょう(笑)」

スクリーン版のメッシュに感光剤を塗布する前には「脱脂」という作業をしなければいけません。これはいかなる場合においてもです。これをしないでコーティング・露光を行うと、思わぬ版壊れにつながります。

新品のスクリーンメッシュを張った際にも脱脂。落版したあとのスクリーンメッシュも脱脂です。

理由は、スクリーンメッシュと感光乳剤の間に介在するものを無くす為。

シンナーなどの溶剤で綺麗に拭いて自然乾燥したから良いぢゃん!などと思ってはいけません。

アルコール類で拭くと尚更いけない事が起きてしまいます(笑)

アルコール消毒っていう位だから良さそうな気がするけど(笑)ダメ。

 

たか坊:「落版にお金払ってるの?落版剤買って自身で落したほうが安上がりだし、こんな状況じゃその方がよくないっすか?」

Tさん:「やってみせてょ・・・」

 

という訳で、後日実演しなくちゃなんなくなった(笑)

 

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こんな部分でわかる、落とし穴の見分け方(その参)

しばらく経過してしまいましたが、夏季休暇の予定はすべてを消化する事は不可能でした(笑)

休みの2日目に一人出社し、社内、、もとい私周りの整理整頓に意を決して、棚の内容物を床におろし始めたのはいいんですが・・・・途中で「こんなの半日・・いや1日でも終わらんぞ・・・」という事に気づきました(笑)

結局休みのうち3日間、午前中出社してほぼ完了。

でも、プライベートの目標のうち、スピーカー用のエンクロージャーを作るというのは、ほぼまったくの手つかずに終わりました。

 

そんな訳で、夏休みも終わり、気分一新でお仕事を始めた訳ですが、ブログは前々回の続きです。

 

「こんな部分でわかる、落とし穴の見分け方」の後半2つ。

3.スクリーンメッシュの番手(#120とか、#200とかいうやつ)によって、スキージの硬さを変えてくださいと謳っている。

4.プラスチゾルインクでウエットオンウエットプリントが簡単にできますと謳っている。

というのには気を付けましょうという2つの詳細説明です。

 

まず「3」について。

のっけからですが、スキージという道具は「ひきずる」様に使うものではないという事です。

オフコンタクト(版と被印刷物の隙間)を開ける前提では、スキージを垂直方向に押す力とスキージを手前に引く力が必要になりますが、押す力(スキージゴムを版に押し付ける力)は余計には必要ありません。

考えてみれば、どんなに強く押し付けようと、落ちるインクの量は増えません。逆に余計に押し付けながら手前にひっかくと、特にベタ印刷時の中央部分はインクの乗りが悪くなります。折角一度落ちたインクを欠き取ってしまうためです。

さて、低メッシュの版でテンション(スクリーンメッシュの張り強度)が足りないと、スキージを引いた際にこれらの力の加減で、むき出し部分のスクリーン糸がよれる場合があります。通常平行かつ均等に張られている糸の密度が、部分的に不均衡になってしまう状態です。

しかし、これは50メッシュ以下の場合において多く起きる現象で、それ以上(目の細かい)のメッシュの場合に起きるのは紗張り強度が極端に弱いためです。

「ハイクオリティーなシルクスクリーン云々」と書いてあるくせに(笑)「スクリーンメッシュ80の場合はスキージの硬度は50度まで」しか使えないというお店があるそうです。

というか、そのお店で張った現物を見せて頂きましたが、簡潔に感想を述べると

「Tシャツくんなどの版を使っていた人には、強く張っている版に見えるけど、これじゃぁゆるゆるでエッジがシャープな印刷はむりですね・・・」

 

さぁ、気を取り直して(笑)「4」

「ウェットオンウェット」というのは、多色印刷を行う際に次の色をプリントする前に、いま刷り終えたインクの中間乾燥(指で触ってべたつかない程度の乾燥)を行わずに、次々と重ねて印刷する事を指します。

これまた、アメリカのカタログか何かを直訳した業者がいるからこういう事になるんですが(笑)

そんな事簡単にできるはずないだろ!という事です(笑)

普通に考えると、1色目を乾燥せずに2色目の版をそのまま被印刷物の上におろすと・・・

2版目の「インクを通過しない部分」、感光剤の印刷面にインクが付着しますよね?どうすんですか?(笑)

次にその版をおろすであろう隣の被印刷物にベタンとおいても、当然その被印刷物にはそれ以前にその色で印刷されているので大丈夫!汚れません!と豪語するのはアメリカ人か机上の理論しか知らない変な業者です(笑)

被印刷物や版に「移動してしまうインク」が有るという事は、移動してしまった部分になんらかの異常が起きているのはあきらかです(笑)それを気にしないのは

「ヘイ!ミッシェル!This is wonderful taste!」とかいうアメリカ人とか

「え?印刷はできてますよね?それがウェットオンウェットです」と開き直る業者かのどちらかで、かつ本当のウェットオンウェットの技術を知らない場合です(笑)

じゃぁ、どうやったらウェットオンウェットできるのかというと・・・教えません(笑)

というか、なぜウェットオンウェットしなくてはならないのかの意味があんまり良く分からないのですが(笑)

単に中間乾燥の手間や時間を削減したいとか、そもそも中間乾燥器を購入するコストを省きたいとか。そういう事でしたら考えを改めたほうが宜しいかと思うからです。そして、ウェットオンウェットをするためには別の手間や時間や資材が必要になる。という事だけはお話しておきます。

 

昨日、お問い合わせいただいた方にもお話したのですが、

「弊社は、購入して頂いている方は勿論、未だ購入されていない方のご質問やご相談もお受けします。その後、購入してくださる方もいれば、ご購入なさらない方もいらっしゃいます。なんだよをぃ・・買ってくれないのかい(笑)と思ったりもしますが別に損した気はしていません(笑)。弊社が即答できる内容であっても、それは良い復習の機会になりますし、ましてや即答できない場合は、それを解決できた暁には新たなノウハウになる訳ですから、いずれにせよ弊社は得をしている事になります」

内心では「販売した先位にはきちんと対応しろよ!」と某ショップには思っていますが(笑)

そうそう。前記のお客様がおっしゃっていました。

「スタンスさんのブログ(このブログ)を熟読しまして、ご批判されている先がA社・B社と書かれていたので、私が購入した先ではないなと、少しだけ安心していたのですが・・・ひょっとして・・・」

「はい。P社と書くとあまりにもわかりやすいんでA・Bにしたんですが(笑)安心してください。お宅様が購入した先でドンピシャです(笑)」

 

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こんな部分でわかる、落とし穴の見分け方(その弐)

前回箇条書きに4つほど書かせて頂きましたが、それぞれを解説してみます。まず今回は最初の2つ。

1.版枠ぎりぎり(枠の際から5cm以内)まで製版できると謳っている。

2.(↑と似ています)製版サイズを稼ぐために、アルミフレーム(枠)の太さをスリムにしていると謳っている。

 

そもそも、シルクスクリーン印刷の基本である「オフコンタクト」と「スクリーン版のテンション」を考慮に入れると、版枠の内側7cm以内に印刷デザインを入れるとインクを透過させることは不可能になります。

スクリーンメッシュ)と被印刷物の間には隙間(オフコンタクト)が存在し、スクリーンメッシュが適正な張力(テンション)で張られていれば、どんな硬いブレード(ゴム)でスキージストロークを行っても、その隙間は届かない。

もしも、これが届くのであれば、逆に以下の原因が考えられます。

1.スクリーンメッシュのテンションが少ない(緩い)

2.オフコンタクトがほぼ「0」に近い

3.使用しているインクの粘度が極端に少ない(緩い)

 

でも、これでちゃんとプリントできているんだからいいぢゃないか!とおっしゃるならどうぞ(笑)

お気づきかもしれませんが、市販されている某「〇〇くん」はこれに近いのです。

かの商品は、スクリーン版をフィルム上で作成した後に枠にはめ込む「簡易な」構造になっています。なので、おのずと版にテンションがまるで無くなります。このことによって起きる弊害をカバーするため、推奨の専用インクは粘度が緩くできています。

弊社にお寄せいただくご相談やお悩みの内

1.印刷が滲むんです

2.濃いインクが欲しいんですが・・・

3.低メッシュの印刷で紗が寄ってしまうんです・・・・

4.多色印刷の色と色がずれるんです(版は正確に作っているのに・・・)

5.水性インクを使っているんですが、版がすぐ詰まってしまって・・・

 

あぁ・・書ききれないので以下省略(笑)

 

上のようなご相談の多くは、版に起因します。

お電話やメールでのご相談ですので、現物は拝見していませんが、

1でインクの粘度を硬くしても

2で濃いインクをお勧めしても

結果はほとんど改善しないでしょう。「うちのインクは良いですよ。一度使ってみて下さい」と、インクを販売してから、上手くいかずに「あぁ、どうしてでしょうね」とか言った方が、余計なものまで売れてしまいそうですが(笑)

 

最後に、しつこいようですが「でも、これでちゃんとプリントできているんだからいいぢゃないか!」とおっしゃるならどうぞ(笑)

ちゃんとなんてできていないと思うけど(笑)

 

次回は、可能であれば(笑)残り二つについて書いてみます。

 

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こんな部分でわかる、落とし穴の見分け方

3回ほど前に書いておきながらすっかり忘れて、違うテーマを書いていました(笑)

 

以前からこういった内容を書こうか書くまいか悩んでいました。

 

へんてこな販売をする業者様がいる→プリントされる方が困る→購入した先に質問する→明確な回答が来ない→困ってスタンスに質問する

こういった図式が崩れてしまいかねなかったからです(笑)

これまでも

「購入するまでは親切だったのに、上手く使えなくて連絡したら電話に出なくなった」とか(笑)

「スポットドライヤーから煙が出たので文句を言ったら、電気製品は使い方が様々なので保証外ですと言われた」とか。。(コンセントにプラグを差し込んだだけですが(笑))

「購入したインクで上手くプリントできなくて問い合わせたら、うちではできます、貴方ができないのが変なんです」と言われたとか(笑えない)

正直こんな対応は、お客様を馬鹿にしているとしか言いようがないんですけど、売ってしまえばこっちのものという感が丸出しです。

「他のお店から買ったものについて聞いてもいいですか?」

と、申し訳なさそうに相談を頂く事が多々あります。

折角シルクスクリーン印刷に関わって下さったのに、悩みを一つ解決できないばかりに、ひょっとした止めてしまうかもしれない。それって勿体ないよなぁ、と思うのでできうる限りご相談に乗らせて頂いています。

考え方によっては「なんで他人のしりぬぐいしなくちゃなんないの?」って事でもありますが(笑)特にそうは思っていないので、お気軽にご相談ください(笑)

正直言えば、へんてこな売り方をしている方がいる限り、弊社へのご質問・ご相談もなくならない訳で、販売の機会が継続される訳です(笑)

でも、今回からのシリーズ「こんな部分でわかる、落とし穴の見分け方」をお読みいただいて、私の話を信じて下さる方が増えると・・・・やめようかな(笑)

と、ひとまず今日は「HPにこんなふうに書いてあるけど、本当は間違いです」という事や「HPでこんなふうに見せていますけど、実際には疑問です」という事を箇条書きにしてみます。

 

まず「正しいシルクスクリーンプリント」を前提としています。

 

では

1.版枠ぎりぎり(枠の際から5cm以内)まで製版できると謳っている。

2.(↑と似ています)製版サイズを稼ぐために、アルミフレーム(枠)の太さをスリムにしていると謳っている。

3.スクリーンメッシュの番手(#120とか、#200とかいうやつ)によって、スキージの硬さを変えてくださいと謳っている。

4.プラスチゾルインクでウエットオンウエットプリントが簡単にできますと謳っている。

書ききれないので以下省略(笑)

私ら、従来からきちんとシルクスクリーン印刷の世界に携わっている者ならば、てんで解っていないな、と気づけることだとしても、これから一生懸命プリントしようとしている、まだ初期段階の方は「そうなのかぁ・・・」と思わされてしまいかねないのですね。

 

つい先日の事ですが、自作で露光機を作り、感光乳剤を購入して悪戦苦闘したものの、上手く出来上がらず諦めかけていたところ、弊社を発見して恐る恐る(笑)ご相談いただいた方がいらっしゃいます。

買ったところに相談しても埒が明かなかったそうですが(笑)

露光して水洗浄して出来上がった版でプリントしていると、本来インクが落ちない部分まで汚く印刷されてしまうとの事でした。

こういった場合検証しなければいけないことはたくさんありますが(笑)

1.本当にまともな感光乳剤か(笑)

2.露光時間は適正か

3.使用したポジフィルムは正常か

感光乳剤はまともなものでした(笑)「製版にこだわるプロ用」らしく(笑)

露光機が自作だったので、ランプのW数と本数、ガラス面(版の感光乳剤)までの距離をお聞きしましたが、最初は「露光不足」かとも思われました。

しかし、もう少しお聞きすると、露光の際に水洗浄する時に、インクの通り道がなかなか抜けなくて、スポンジで強めにごしごししたとの事でした。

という事は、ポジに原因が有りそうです。

これまたお聞きすると、市販のOHPフィルムに印刷したものを2枚重ねして使用しているとの事です。

はい。ここです。

ネットには、ポジフィルムの濃度が足りない場合は2枚重ねましょう、とかいう情報があったりしますが、これでは不完全な情報でして。

 

このお客様の場合、ポジの濃度が足りないために、インクの通り道を綺麗に抜こうとすると、露光時間がたりずに他の感光乳剤がきちんと硬化せず、さりとて時間を長くするとインクの通り道が抜けなくなってしまっていた様です。

ただ、当てている光は紫外線であって可視光線ではないので、ポジフィルムの黒の濃度を多少上げてもあんまし効果はありません。ましてや、市販のOHPフィルムはインクジェットプリンターのインクをはじきやすいので、2枚重ねたとしても無理な事が多いようです。

ここで何度か書いてもいますが」、モノクロの黒ではなく、カラーの黒で印刷しましょう。若しくは思い切って赤で作りましょう。

コピー用紙に黒で印刷し代用する場合も同じような現象が起きます。

こんどは黒の濃度はばっちりなのですが、他の部分が白とはいえ不透明なので、そこの部分も紫外線が透過しずらいのです。

 

という訳で、そういった場合はあまりじたばたせず専用のフィルムを使ってください(笑)

 

最後に本題に戻しますが、簡単な見分け方は、ご自身が上手くいかずに困った事を解決してくれるか、一度質問してみる事だと思います。

 

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紗張り・・すれば良いってもんじゃないでしょ

最近、現物を拝見しなくても、ある程度想像でイメージが沸くようになってきました。

なんの事かって?

電話でお話しすると、声を頼りにいつの間にか相手の方の風貌を想像していたりしません?

あたくしは一般の成人男性より声が高い方で、また「たか坊」なんて名乗ってるせいか、実年齢より若く想像しておられる方も多いと思いますが、以下省略(笑)

 

色々ご相談を頂いている中で

「原因はインクではなく、版だと思いますよ。テンションが緩くないですか?」

とお尋ねすると、わりと多くの方は

「そんな事ないと思いますけど・・・業者さんに張ってもらいましたから」

とおっしゃったりします。

「オフコンタクト(版と被印刷物の間の隙間)をとって頂いていると思いますが、スキージング直後に、版とTシャツは離れてますか?くっついていますか?」

と再度お尋ねすると

「勿論!くっついています。版を持ち上げる時にはゆっくり剥がすようにしています。業者さんにもそう言われているので」

 

そうなんです。それがテンションが緩いと言う事なんです(笑)

こういった業者さんをまともに信じてはいけません(笑)

 

先日もこんな相談を頂きました(以下お客様とたか坊のやりとりの要約です)

お客様:「他の業者で70メッシュでバイアス(斜め張り)してもらった版がスキージングで糸が寄ってしまうんです。以前から低メッシュはこうなりやすいと聞いていたんで斜めに張って貰ったんですが・・」

たか坊:「斜めに張って貰ったのは正解ですが、テンション緩いと思いますよ。40メッシュ以下はどうしても糸が寄ってしまいますけど、70・80位で寄ってしまうのはどうかと(笑)」

お客様:「やっぱ、そうでしょうか?」

たか坊:「もっとちゃんと張り直してと言ってみたら?」

お客様:「はい、聞いてみます」

数時間後・・・

お客様:「頼んでみたんですけど、スキージを9mmで硬いの使っちゃダメです、50度を使って下さいって言われちゃいました(苦笑)」

たか坊:「それじゃぁ、プラスチゾルインクは刷れませんね(笑)その業者様は低メッシュは水性しか使えないって事でしょうか?(笑)」

お客様:「うちはモノフィラメントの高級なスクリーンを使っていますって言われましたが・・・」

たか坊:「それって意味不明な回答です(笑)モノフィラメントが高級かマルチフィラメントが高級かって話ではなく、貼り方が低級かと(笑)そもそもテンションが緩いから糸が寄るんで、もっときちんとテンション強く張ったら問題起きないですけどね(笑)その業者様は張れないんでしょうかねぇ」

お客様:「スタンスさんで張って貰う事できますか?」

たか坊:「勿論張らせていただけますよ。でも、うちの方が緩かったらどうしましょ?(笑)」

後日、お客様からその業者様で張ったままの版を送って頂きました

お客様:「どうですか?やっぱ緩いんですよね?」

たか坊:「梱包を解く時にカッターで少し破っちゃったのかなと思いました。そんだけ緩いです(笑)」

お客様:「(苦笑)ちゃんと張って貰えますか?」

たか坊:「了解しました。近くのお客様には50メッシュを斜め張りして9mm70度のスキージでゴリゴリ刷って貰って問題起きてませんから。安心してお待ちください」

 

実は版が届く前に、その業者さんのホームページとFacebookを拝見しておりましたが、確かに80メッシュ仕様は硬度50度のスキージと書かれていました(笑)

 

あんまり書きすぎると実名を書いたも同じになっちゃいそうですが(笑)

間違いが流布するのも嫌なのでもう一点(笑)

スクリーンメッシュ120とは1cmの正方形の中に120個の穴がある。と、こう書かれておりますが、穴の数は大凡14,400個です(笑)

1cmの幅の間に120本の糸が有るので、縦横120本ずつ。120×120=14,400個の穴があるはずです。

120個の穴しか無いのであれば、2乗したら120になる・・いわゆるルート120=10.95・・・

1cmの間に10本強しか、、無くないよね?

 

余談ですが、アメリカ産のメッシュは日本の#120相当が#300と書かれていたりします。もちろんこれは1インチ(2.5cm)の幅に300本あるからです。

120本×2.5cm=300ですね。

 

今日も近場のお客さんと話をしてきましたが、そのお客さんに前述のような版を納品しようものなら「(版を)縦回転で投げ返す!」と言っていました(笑)

 

最近はシルクスクリーンの純粋な資材屋以外、いわゆるこれまで印刷を生業にされていた方が側でインクや版を販売したり、円高メリットで海外製、特に中国製造の資機材を「安さ」だけを売りに販売される方を多くお見受けするようになりました。

長くシルクスクリーン印刷に関わり、知識も技術も豊富な人間が見ると「なんじゃこれ!」という製品を「ハイクオリティ」とか「プロが使う機材です」とかのキャッチコピーをつけて販売している場合も多く見られます。

ただ、シルクスクリーン印刷に携わって間もない方や、これから携わろうとする方は、それらのキャッチコピーやお店のお話が全てでしょうから、購入してから上手くいかない事に気が付く場合も多いのではないでしょうか?

次回からは、実名こそだしませんが「こんな部分でわかる、落とし穴の見分け方」シリーズを書こうと思います。

あ・・その前に、うちのホームページの「紗張り・製版加工」のページをきちんとしなくちゃ(笑)

 

※今回あえて太字で「業者」と表記させて頂きましたが、本来のぎょうしゃと区別するためにあえて皮肉を込めて太字とさせていただきました。

 

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感光乳剤の「両用」の用途って?

ようやく北国北海道にも春がやってきました。朝晩の犬の散歩時はまだまだ冷え込みますが、日中はすこしポカポカです。

と言うように、このブログでは時々「株式会社スタンスは北海道にあります」的な事を書いています。

でも、ホームページ上では「会社案内」にしか書いていませんし、各ページに掲載している電話番号はフリーダイヤルです。

なので、お問い合わせやご相談を頂き、色々お話した最後の方になって「え!北海道なんですか!?」とびっくりされる事がしばしばです(笑)

さて、本日のお題は「感光乳剤」の「用途別」に関してです。

感光乳剤は「組成」で分けると、大まかに「ジアゾ系」と「SBQ系」に分ける事もできます。

 

感光乳剤は用途別に大きく「耐水性」・「耐油性(耐溶剤性)」・「耐水耐油性」に分ける事が出来ます。

お使いのインクによって

水性バインダーや水性インクをお使いであれば「耐水性」

溶剤型インクをお使いであれば「耐油性(耐溶剤性)」

をお使いいただく事になります。

「あれ?耐油性でプラスチゾルインクは?」と思った方。いらっしゃいますよね?

「使い終わった版の感光膜を壊さずに、プラスチゾルインクを綺麗に掃除する時に溶剤を使わなければならないんだから、耐油性」

ごもっともです(笑)

しかし「本来」プラスチゾルインクは「耐水性」を使うべきです。

これはまともなプラスチゾルインクメーカーの推奨です。そうじゃないと言い張る販売店の方は、もう一度英語を勉強しなおして海外メーカーの担当にきちんと質問しましょう(笑)

感光膜の膜厚などなど、諸条件によって具体的には数字を上げる事は不可能ですが、耐油性の感光剤で作られた版で「プラスチゾルインク」をプリントし続けると、相当刷数で版が崩壊し始めます。

確実に目に見える崩壊、すなわちプリントのエッジが汚くなるまでには相当枚数プリントしなければならないので「お試しになってね」とは決して言えませんが(笑)

 

大まかに分類しておきながら、今更ですが(笑)感光乳剤は、そもそも「白と黒」の様に「耐水性と耐油性」の2種類があるわけではありません。

感光乳剤の性質には耐刷性・解像性・ラチチュードの広狭などなど、様々な係数が有ります。簡単なところを書くと、耐刷性を上げると解像性が下がります。

と言う訳で、プラスチゾルインクを使用する場合は本来「耐水性感光乳剤」で版を作り、版上のインクの清掃は専用の水性化溶液を使用して水洗浄する、が正解です。

但し、水性化溶液のコストを考えるとやはり溶剤を使いたい、というのであれば「耐水・耐油性」感光乳剤という、いわゆる両用乳剤を使用します。

勿論「私は水性インクも油性インクも使用する場合があるから両用乳剤」というのも考え方としてはOKです。

 

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