感光膜を拡大してみる

大変長らくお待たせ致しました。お取り寄せ期間を経て我が家にOLMPUS TG-5がやって参りました。

そもそも芸術的センスが皆無な(笑)私にはデジイチやミラーレスなど無用ですから、通常はスマホのカメラで何事も済ませてしまうのですが、前回の記事中でお約束した通り、私がルーペで見た感光乳剤のできの違いを実際にお見せ致します。

実際に私が使用したルーペは

10倍もしくは20倍に拡大できるものです。ごく普通にあるホームセンターで1,000~2,000円で手に入ると思います。意外と役に立つ代物です。

さて、

この画像をよくご覧頂いた上で、

はい、この画像。

撮影者の腕が余りにも未熟で、前者と後者では拡大率が倍ほど違っています(笑)同じ#120メッシュです。後者は残存気泡まで写ってしまっています(笑)
さぁ、どっちが優秀なのでしょうか?

実際の期待エッジに赤線を引いてみました。引かない方が解りよいかもしれませんが(笑)圧倒的に後者の急な斜線のものが優秀なできばえです。

これは後者に比べて前者の感光乳剤の解像性が著しく劣っているため起きる現象です。
ちなみに後者の感光乳剤は、特段解像性に重きを置いて開発されたものではない一般的な耐溶剤型AF-101という製品です。

前者の感光乳剤は(私は試していませんが)数枚プリントしていく内に、エッジがだんだんぼやけた印刷になってしまうそうです。これは耐刷性能が足りないために、エッジが次第にボロボロと壊れていっているのでしょう。
2~3分で露光ができるらしいですが、そうでしょうね。こんだけ脆いんだから。

るーぺで見ると、本当はもっとガタガタな部分があるんですが、デジカメで×44の倍率でピンポイント撮影するのはとても困難だったためご勘弁願います(笑)

お客様からお借りしたこの版は、枠までの際数センチに感光剤が塗布されていなかったり、おまけにスクリーンメッシュの枠への接着乾燥があまくて紗逃げしてテンションが落ちていたり。まっとうな資材屋が見たら「こんな版、売ってるんですか?!」と思うようなものです。

プリントが綺麗に行かない際には、デジカメは買わなくても良いけど、一度ルーペで確認してみる事をお勧めします。

 

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