海外製品の欠点

ここのところ色々あって、日曜出勤とかしても追いつかずの毎日でしたが、やっと少し落ち着きました。

スポットドライヤー(フラッシュドライヤー)及びコンベアドライヤーは遠赤外線乾燥機を専らお勧めしていますが、弊社HP弊社HPをご覧戴いた方々から時々、以下のようなご質問を頂きます。

「海外製品(米国・中国)を輸入して(輸入販売している業者)、コンセントプラグを日本用に交換してそのまま使っているのですが・・・」

こういうことって、私に聞くんじゃなくて(笑)

弊社が現在販売している機器は、輸入物でもすべてメーカーによって日本規格100V・200Vにて製造して貰っているのですが、それはなぜと言えば。

昔学生時代に理科の授業で習った事です(笑)

I=E/R

なんか覚えがありませんか?

そうです。「オームの法則

機械内部の抵抗(部品)は同じまま、電圧(E)」が大きくなると、当然流れる電流(I)は大きくなります。
流れる電流が大きくなると言うことは、当然その電流が流れる抵抗(部品)に予定以上の負荷がかかる(発熱)という事です。

又、こんな事実も見逃せません。

日本の製品は、例えば使用条件で「0度から50度の常温室内で使用してください。」などの仕様になっている物は、大概ある程度その範囲から外れていても問題なく動作します。これって日本のメーカーは、条件を厳しく指定しておく。逆に言えば製品の保証に関しては厳しい態度でいるという事でしょう。
「0度から50度の環境で、絶対正確に動くように作ってくれ」と言われたら、それ以上の条件でも正確に動くように作るのが日本のメーカーです。

対して海外背品は「0度以下の環境で使ったんだから動かなくて当然でしょ?」と言います。まぁ、言い分は正しいです。悪くも何とも言いません(笑)

240V若しくは230Vの製品を200Vで動かそうとして、何か問題が起きたら。
こりゃ、使用者の責任です。

逆に日本の電気背品を海外へ持って行くと変圧器を経由しないと動かない場合がほとんどです。100Vで動く製品に110Vの電圧がかかると動きません。でも、海外製を日本に持ってきて動かすと、外見は問題なく動いてしまうからいけないのかもしれませんけど。
本来は、電圧が違う場合はすべて変圧器をかます必要があるのですね。

海外製品を購入する場合は、この事をきちんと販売店に確認するべきであると私は思う訳です。

「ほんの少しの違いですから、全然大丈夫ですよぉ」なんて、私は口が裂けても言えません。

 

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版をアルコール(メタノール)で洗う?

書く時は連続してUPしたりしますから厄介です(笑)

さて、今回も版の件です。

 

印刷を終え、その版を2度と使わない場合、落版します。「版の再生」とも言います。
紫外線露光した感光乳剤を落とす場合、良質な再生液(落版剤)を使用しないと、とっても手間がかかります。前回の記事で書いた通り「しっかり」焼いた版は落としづらくもあるので尚更。とりあえず、全ての感光膜を落とす事ができていたとします。

さて、この版を使って新たな版を作ろうとなった際に、あなたは版を脱脂していますか?

前回落版した後、全く埃の無いクリーンルームの様な場所で版を保管している方はとても少ない。って言うか居ないでしょ、まず。

極端な話、スクリーンメッシュに余計なもの。つまり埃などが付着していればいるほど、いくらきちんと露光しても、その版は壊れやすくなります。スクリーンと紫外線感光体の間に異物が挟まっているんですから当然と言えば当然です。

落版した際にいくら念入りに洗浄した場合でも、再度使用する時には一旦脱脂洗浄して下さい。

こういった説明をすると、時折「自分はエタノールで洗浄していますから大丈夫です」とおっしゃる方に出会います。

これって本当に脱脂できていますか?

「なぜ脱脂剤で洗浄しないんですか?」とお聞きすると、決まって次のようなお答えが。

  • 水道水を使うと後の乾燥が大変です(エタノールは揮発性が良いので)
  • 専用の脱脂剤は高いので
  • 近くの資材屋さんにそう教えてもらいました

 

水性バインダーを使っている場合は、まだ良いのですが、特に、溶剤型のインクを使っている場合や、プラスチゾルインクを有機溶剤で洗浄している場合、版は溶剤まみれと言って過言ではない状況です。
これをアルコール類で洗浄しても落ちません!
アルコールは有機溶媒にはなり得ても、界面活性剤では無いので、落としたい有機溶剤を包み込んで揮発する事はあり得ないので。
有機溶剤まみれの版をアルコール類で洗浄すると、版の上で有機溶剤がアルコールによって薄まります。そしてアルコールだけが揮発します。さて、何か残っていませんか?という事です。

アルコール類で版の線上を仕上げている。これをやめるだけで、版画壊れる回数は格段に減らす事ができます。

 

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版の強度を上げる

気づいたら「あけましておめでとうございます」を言わずに1ヶ月超。

先ほど、このサイトを僅かばかりですが模様替えしている間に気づきました(笑)

それはさておき(笑)本日は最近お問い合わせ頂いたご質問から1つ。

 

ご自身で感光乳剤をコーティングして露光、プリントされている方から良く聞かれる事が

  • 露光はどの程度すれば良いのですか?
  • 使い終わって感光膜を落としたいのですが、楽に落とせる方法はありませんか?

印刷する間は壊れづらく、こわす時には壊しやすく。。。って、そんなのあたしに解るはずが無い(笑)

それこそ印刷している間に版が壊れてしまうと、製品は駄目になってしまうし、又版を作らねばならないし、で手間がかかって大変です。
なので、まずは版は壊れづらいようにしっかりと焼き(露光)ましょう。壊れづらい版を作れるようになってから、臨機応変に応用しないといけません。

版の品質については

  • ポジの濃度
  • 光源の強さ
  • 露光時間
  • 感光剤の品質

これら諸条件が複雑に絡み合います。

露光時間を長くすればするほど、出来上がる版は強くなるのは当たり前ですが、ポジの濃度が足りていなければ、肝心の抜けるべき部分まで露光してしまいます。
じゃぁ、濃度を出すためにと同じポジを2枚重ねてみると、ポジの厚みがある状態になればなるほど、エッジが綺麗に仕上がりづらくなります。点光源の光は平行では無いからです(なのでフレネル露光機を使った場合は若干変わります)。

あれ?いつもと同じ時間露光しているのに、版が壊れやすいんですけど?などと感じる様になったらランプを交換しましょう。
ご家庭の蛍光灯と同じで、ケミカルランプも、ハロゲンランプも、どんなランプも徐々に劣化します。これは、感光乳剤に関しても同じ事で、劣化した感光乳剤は露光しづらくなりますし、感光しても壊れやすくなります。

露光した版を水洗し完成した、と思ったところで後焼きをしましょう。お宅のベランダにしばらく放置するだけでも、困ったくらい(笑)頑丈になります。お天気次第ですが。

ただし、最初に書いた通り、頑丈になればなるほど、再度落とそうとすると落としづらくなる事だけは覚悟して下さい。

でも実は「今回の柄は30枚プリンとすれば終わりです」というのであれば、そのレベルの耐久性で良い訳です。落としやすくするためには焼きすぎないようにしましょう。決して版を庭に放置してはいけません(笑)

これは実際の運用を考えるとこうなるという事であって、本来は壊れづらい版を作った上で、品質の良い落版剤を使用するべきです。そうでなければ事件が発生する確率はどこかに潜みますから。

「硬膜剤」という製品が有ります。

感光剤にも色々な耐刷性のものが有りますし、コーティングの膜厚や露光状態も様々なので、どの感光剤は何回印刷できるなどとは言い切れません。

でも、一度作った版でより多くの印刷を行いたい場合、この硬膜剤を使用すると格段に耐刷性の優れた版を作る事が出来ます。と言うか、壊れない、落版出来ない版。スクリーンごと破かなくてはならなくなります。

出来上がる版が壊れやすいからと言って、この硬膜剤を使用しても決して良い事はありません。しっかり版に絡んでいない感光膜をいくら硬膜しても、もろとも壊れてしまうだけなのです。

まずは、しっかりとした版を作る事を目指しましょう。

 

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乾燥不足の原因 その2

では前回に引き続き、乾燥不足の原因の2番目として、「乾燥機器の不具合」です。

不具合と言っても、もろに乾燥機が故障しているとかの場合は稀だと思います。ここでお話ししたいのは、乾燥機の使い方における注意点とでも申しましょうか。

例えば、プラスチゾルインクの乾燥条件を150度とします(インク・メーカーによって違いが有ります)。秒数に関しては、インク膜厚によって違いができますので、本来は「何秒乾燥すれば大丈夫」とは言えません。しかし、目安として大凡90秒です。インク膜厚が厚くなれば長くする必要がありますし、薄ければ短くしても良いという事です。

さぁ、貴方はこの「150度」をどの様にして確認していますか?

  1. 乾燥機に表示されているのを目視
  2. 乾燥機(トンネル型)の入り口に手をかざす
  3. 放射温度計で乾燥機のトンネル内のインク温度を直接計測

 

トラブルが起きる場合の多くは3の方式を取らない場合です。

「インクの乾燥条件」が150度で90秒を満たしている事を確実に確認できるのは3しか有りませんよね?

本来、プリントするその1日が始まる際に一度計測するべきです。「昨日きちんとインク面の温度を測った時から、乾燥機の設定を変えていないから大丈夫」とやると、ある日突然トラブルが発生する事があります。

貴方の作業場は昨日と全く同じ状態でしょうか?

室温が変われば、室内の空気の流れが変わっている事もあります。

昨日は寒かったから窓を閉めてプリントしていたけれど、今日は暑いので窓を開けっ放しにしています。こんな場合、トンネル乾燥機の周りの空気の流れは変わっています。試しに扇風機をトンネルにまっすぐ向けた場合と、横から当てた場合とで、インク面の温度を放射温度計で測ってみましょう。

乾燥機に表示されているメモリが昨日と同じだからと言って、インク面の温度が同じとは限りません。乾燥機に表示されているメモリが表しているのは、乾燥機のどこかに設置されている温度センサーが感知した温度であって、インク面の温度そのものではないからです。

あるお客様から聞いた話ですが、とある業者の担当者はトンネル乾燥機の入り口近くに手をかざして「こんなもんで大丈夫です」と言ったそうです。神の手ですか(笑)

別のお客様から聞いた話はこうです。
某S社から、トンネル部分の短い乾燥機を購入しました。インクもS社から購入したものを使っています。乾燥機設置の際に、何故か温度設定のつまみは動かさない様に指示されました。
しばらくの間、指示されるままプリントしていましたが、どうもトラブル(インク剥がれ)が起きるので、少し胡散臭いけれどWeb−StanceってところからExcalibureというインクを買って使ってみました(笑)剥がれは起きませんが、今度は印刷がやたら艶ありに仕上がってしまいます。
私と一緒に原因を探って頂くと、乾燥機の入り口でのインク面の温度が190度にもなっていました。そりゃぁ艶が出るってもんです。お客様に、せめてという事で、温度が160度になるように調整して頂きました。すると、Excalibureインクは正常に乾燥するのだけれど、S社から購入したインクは乾燥しきらないという事でした。

そもそもその乾燥機はトンネル部分が50cm程度しかないものなので、1度通しただけでは乾燥しきらない可能性もあるのです。前述の通り、空気の流れに影響を受けてしまうため、トンネルの入り口出口部分では温度が下がりがちになりますから、実際に必要な熱量が与えられる部分は50cmよりも短く、乾燥時間が足りなくなる場合が多いのです。ですから、必要に応じて、トンネルに2度通さなければならない場合もあります。

乾燥炉の長さが短い乾燥機が「全く使えない」という訳ではありません。どんな種類の乾燥機を使った場合でも、そのインクの乾燥条件を満たさない使い方をしてはいけない、という事です。

次々回で予定している「ワーク(ウエア)の季節的若しくはロットによる状態変化」にも関連しますが、乾燥炉内部の条件を変化させる要因がある場合は、乾燥時間は変わってしまいます。詳しくは次々回に書かせて頂きます。

ここまでトンネル型の乾燥機、いわゆる非接触型の乾燥機について書きましたが、接触型乾燥機。一般的にヒートプレス機ではどうでしょう?

ヒートプレス機は加熱している際にインクの表面温度を計測することができません。そりゃそうです。インク面とプレス機の加熱部分が密着しているのですから。機器の温度表示部分を信じるしかない訳です。しかし、これもまたトンネル乾燥機と同じで、機械のヒート部分のどこかに設置されている温度センサーの感知した温度でしかない訳で、インク面の温度ではありませんね?

まぁ、買ったばかりのヒートプレス機であれば初期不良でもない限り、そんなにかけ離れた温度ではないと思います。そしてそんなに古い機種でもなければ、機械の構造上、場所によって温度がかなり違うということもあり得ません。

ただ、トンネル乾燥機の場合遠赤外線で加熱しているのに対して、ヒートプレス機は接触加熱です。肉を炭火で焼くのと、ホットプレートの上で肉を焼くのとの違いです。

遠赤外線は電磁波ですから、インク面の温度が160度であれば、インクの内部から生地に接触しているいずれの部分も160度になります。これに対して、接触型の加熱方式は、接触面から離れるに従って温度が下がります。インクの膜厚は有って数百ミクロンでしょうから、そんなに心配する必要なないかもしれませんね。ただ、こう言った知識を持っていた方が、何か起きた時に便利です。

 

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乾燥不足の原因

使っているインクの種類によって、乾燥条件は様々です。しかし、指定された乾燥条件を守っているにも関わらず、乾燥後のインク面がヒビ割れたり、最悪剥がれてしまう様な場合は、まずインクメーカー若しくは購入した販売店に原因究明を依頼しましょう。

スクリーン印刷を完了するには、様々な機器、材料を使用します。そして、インクと乾燥機を同一の業者が販売したのではなく、それぞれを別々の業者から購入していると厄介な事が起きます。

インクを販売した業者に聞くと「それは乾燥機が悪いのではないでしょうか」と言われ、乾燥機を販売した業者に聞くと「それはインクが悪いのではないんですか?」と言われたりします。プリントしている本人は「どっちでも良いから、早くちゃんとしたプリント(製品)ができるようにしてよ!」という話なんですが。では、言われた通りの乾燥条件を守っているのにトラブルが起きてしまう。その原因は何なんでしょうか?

 

  1. インクの劣化
  2. 乾燥機器の不具合
  3. インク選定の間違い
  4. ワーク(ウエア)の季節的若しくはロットによる状態変化
  5. 印圧不足

 

他にもまだ有るかも知れませんが。順不同に書き出しただけでもこれだけ考えられます。

前述のような答えしかできない業者は、結局の所「今回のトラブルは、自分のせいではない」と言いたいだけで、製品を購入してくれた、購入してくれているお客様の身になって考えてはいません。

今回で1〜5全てを詳しく書くことができませんので、1についてだけまず書かせて頂きます。

余談ですが「インクの劣化」などと書くと、必ずと言って良いほど「プラスチゾルインクは一切劣化しません!」などと言い切ってしまう方がいらっしゃいます。
では試しに長期に渡って放置してみてください。pvcから可塑剤が分離し始めます。これを劣化と言わずに何というのでしょう(笑)

水性バインダーでもプラスチゾルインクでもいずれ劣化はします。プリントに慣れた方なら、劣化したインクはスキージストロークの際に違和感を感じるはずです。問題なのは、経験値が少ない方が初めから粗悪なインクを購入させられている場合。経験値が少ないので、業者の言う通りに信じて使っている訳ですから、そもそもが大丈夫と思って使っている訳です。

結論として、もともと正常なインクを使用していれば、劣化した時点で印刷する前若しくは印刷途中で気づけるはずです。逆に言うと、トラブルになった時点で「あの時の違和感が・・・・」と薄々思い出してしまうはずです。
そして、正常なものではないインクを掴まされていた場合、そのようなインクを掴ませる業者からはとっとと縁を切りましょう(笑)前述の通り、そのような物を掴ませようとする業者は、必ずと言って良いほどトラブル解決に協力しようとはしませんから。

 

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スキージの動きとインクの流れ方

問題です。まず下の図をご覧下さい。

プリント時のスキージとインクの図ですが、スキージは左から右に動いています。版の孔から次に落ちるインクは黒でしょうか?赤でしょうか?青の部分でしょうか?

答えの前に、もう一つ問題です。

これって何だと思いますか?

これは、とあるメーカーのスキージです。どこにもゴムがついていませんね。でもちゃんとしたメーカーのちゃんとしたスキージです。ただし、意地悪な事に逆さまに写っています(笑)実は自動機用のスキージで、写真では下の部分を機械にホールドして、写真では上側が、通常のスキージブレード(ゴム)の役割を果たします。
これも、写真の左から右に動かしてインクを落とします。向かって右側がインクの当たる部分です。見て解る通り、先端の角度を違えていますね?これがアタック角度の違いです。インクの落ちやすさは右端・左端・真ん中の順となります。

これ、金属製なので、いくらスキージ圧を上げようと、アタック角度は変わりません。不変です。

実際の印刷時には上の図のようになります。小さくて見づらいかもしれませんね(笑)
インクはスキージと、スクリーン(版)の間でローリングしています。波の水の動きと同じです。
スクリーンプリントで、インクを「落とす」と表現する意味がお解り頂けたでしょうか?

冒頭の設問の答えは

「おおよそ青・赤・黒の順」

という事です。

ここで問題になってくるのがスキージブレード(ゴム)の質です。

冒頭の図で言えば青のあたりからインクが離れる訳ですから、ここがスムーズに離れる品質が無くてはいけません。

又、特にプラスチゾルインクをお使いの場合、スキージブレードの清掃に何らなの溶剤を使用している場合。この場合、スキージブレードの質によっては、ゴムの劣化が異常に早い場合があります。こういったスキージをお使いの場合、劣化=固くなる=アタック角度が大きくなる(ブレードが垂直に近くなる)ですから、いつも通り印刷していても、インクの落ちる量が徐々に少なくなっていきます。

 

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北海道胆振東部地震のその後

9月6日に発生した、平成30年北海道胆振東部地震の際は、多くの方にご迷惑とご心配をおかけしました。

各メーカー様の中には、弊社が発注させて頂くとすぐに電話を頂き「あぁ。大丈夫だったんですね?どうなってるのかと思いながら怖くて連絡できずに申し訳ございません」(笑)など、暖かいお言葉を頂きました。
また、前回の記事でも書かせて頂きましたが、地震当日の8時前にお電話を頂いたお客様を皮切りに、本当に多くのお客様からご連絡を頂きました。誠にありがとうございます。

弊社のある北海道札幌市は、市民のほとんどが「災害の少ない地域」と思っているのでは無いかという位で(筆者だけ?(笑))、これまでにも道内の遠く離れた震源地の地震は度々ありましたが多少揺れるだけ。ただ、今回は筆者の住居も震度5でしたから、多少焦りました。でも、多少です(笑)
揺れで目が覚めた数秒後に電気が止まり、数十秒後に揺れが止まり。「あらら・・・」と思いながら、暗闇の中まずは老眼鏡とスマホ探しに躍起になりました。就寝前に置いておくところを一カ所に決めていないので(笑)

さてと、と思いながらタバコに火をつけ窓を開けて外を見て、初めて「停電って、うちだけじゃ無いんだ」(笑)落ち着かずにいるワンコ2頭をつれてマイカーのTVをつけると大事になっていました。
8時頃に、機能していない信号機を何度も通り過ぎて事務所まで来てみると、棚からインクが大量に落下していました。しばし呆然としながらも「こんだけで済んだから、後は電気が通じてからね」とあっさり諦めて帰宅(笑)

以前は良くキャンプに行ってたのでランタンは有りましたし、CDラジカセ+電池も有ったので、昼寝と犬の散歩を繰り返すうちに次の日の夕方、電気が通じるまではあんまり苦労はしませんでした。
ご近所のガソリンスタンドやスーパーにはなが~い行列ができていましたが、個人的には「2~3日たてば平常に戻るさ」と思っていました。日常蓄えていた体脂肪で凌げると(笑)2日の間に口にしたのはポテチ1袋(笑)

震源地およびその周辺では未だ大変な状況が続いておりますし、札幌市内でも特定の地区では液状化が原因で、住まいが大変な事になっていたりします。が、そのような中、弊社および弊社社員は既に日常の生活を取り戻しております。

で、今頃気づいたんですけど(笑)弊社、昨日の9月12日で創業10周年を迎えました。ホームページの会社案内を更新する予定でいたのもすっかり忘れておりました(笑)

今後とも何卒宜しくお願い致します。

 

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北海道胆振東部地震

報道でご存知の通り、本日午前3時過ぎに発生した震度7の地震により、弊社(株式会社スタンス)及び、ネットショップ( Web-Stance )は、業務を一時停止させて頂いております。

全道的に停電が発生し、徐々に回復はしておりますが、弊社事務所及び私の自宅は未だ未復旧です。

この半日の間にも、私のスマホに直接ご連絡を下さったお客様、Messageを送信下さったお客様など多数の励ましを頂いております。誠に感謝に絶えません。停電が未だ復旧していない事もあり、スマホ、タブレットのバッテリー節約のため、個別に対応させていただく事が出来ず、申し訳ありません。

私自身が確認した所、弊社事務所の物理的な損害は僅少で、社員の身体的被害、精神的な被害においてもほぼ有りません。事務所の停電が復旧次第、通常の業務を再開させて頂きます。ご迷惑をおかけしているお客様には誠に申し訳ありませんが、今しばらくお時間を頂けますようにお願いいたします。

私個人は、少し前まではキャンプに凝っていた事もあり、ランタン一つで生活する事もさほど区にはなっておりません。

大型犬二頭と暮らしていますので、いざとなったら常備して有るドッグフードでなんとかならるわい!位の気持ちでおります。

要は根からの超ポジティブ思考人間です〈笑〉

電気がないというだけでこれだけ不自由なんだと思う反面、雑音が無い分、様々な事にゆっくり思考を巡らせる事ができています。日常の生活に戻っても、この経験を活かせますように。

スクリーンメッシュは同じ番手でも違いがある

スクリーンメッシュは番手さえ同じであれば、どんなもにでも大丈夫と思っていませんか?

  1. 素材によって、露光後の伸縮で経年誤差が生じる
  2. 素材の伸縮性の違いで、オフコンタクトに違いが生じる
  3. メッシュの素材・線径の違いで、様々な違いが生じる

今日は、3についてお話しします。

良く言われる「120メッシュ」とか「100メッシュ」とか、こういった数字は1インチ(大凡2.5cm)の間にフィラメント(モノフィラメントのスクリーンの場合、1本1本の糸)が何本存在するか、という事ですね。
存在する糸の本数が多い方が、当然糸と糸との間隔が狭くなり、印刷結果ジャギー(ガタガタ)が少なくなります。解像性が良くなる訳ですが、反面、落ちるインクの量は少なくなります。

線径(ミクロン) オープニング(ミクロン)
120S 48 164
100S 54 200

上表は、ある有名メーカーのスクリーンメッシュの規格です。
線径は6ミクロン、1000分の6ミリメートルの違いしか有りませんが、これが100と120のジャギーの違いです。

ん?数字の後ろに続くアルファベット「S」は何でしょう?

では、次の表です。

線径(ミクロン) オープニング(ミクロン)
120S 48 164
120M 54 158
120-64 64 148
120-HD 80 132

同じ120メッシュにも色々な線径・オープニングのものが有ることが解ります。最初の表と見比べて頂ければ解るとおり、100Sと120Mは線径はまったく同じです。と、言うことは同じ柄をプリントすると同じようなジャギーが出るという事です。
逆にオープニングは100Sの方が大きいので、120Mを使うのならいっそ100Sを使った方が良い位です。

ここまでお読み頂いて、中には「6ミクロンって、6/1000ミリでしょ?たかが」と思われた方もいらっしゃるかと思います。

  • いくら刷っても隠蔽性がでない
  • 金や銀を刷ると印刷部ではなく、版にキラキラが残る

など、他の部分で改善の努力をしてもなかなか問題が解決しない場合があります。

海外の通販サイトで販売されているスクリーンメッシュ(枠に張り付け済みも含め)は、この「線径」や「オープニング」を明記しているサイトは「ほぼ」皆無です。
そこから購入する際は、これらを覚悟しなければならないという事と、海外サイトから購入して国内で販売している販売店には、これらを確認しても無駄だという事でしょう(笑)

 

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スキージの長さ

瞬く間に忙しい時期になってしまい、ほとんど更新できずにいました。

ちなみに本日の札幌の気温は26度です。北海道人の感覚ではとても暑いです。仕事中車の中はエアコン・ガンガンです(笑)

皆様、スキージの長さはどのように決めていますか?

「そんなもの、プリントの巾より2~3cm長ければ良いぢゃん!」

って感じでしょうか?

でも、ベタが大きいプリントをすると、両端が少し濃く、若しくは薄く印刷されるんではないですか?
まぁ、プリントする色にも依りますが、まっとうな版を使って、まっとうな方法で印刷するとこんな問題が起きてしまう事がままあります。

「まっとうな」というのをいつものように少しお話しすると、

  • きちんとしたテンションで張られた版
  • ワーク(被印刷物)と版にオフコンタクト(隙間)を取る

という事ですので、緩い版でベタ置きで印刷している場合は、このような問題は一切起きません。ただ、その他の災いが沢山起きると思いますが(笑)

スキージブレード(ゴム)は、版に張られたスクリーンメッシュに押しつけられた分、たわんで少し寝てしまうのは当然ですが、その両端はより強い力でスクリーンメッシュに引きつけられるため、中央部分より大きく寝てしまうものです。

また、スキージの両端の角が一番強く版膜に当たってしまうため、刷数によってはスキージの両端が通過するあたりの膜面がいつか壊れてしまう事もあります。

こんな事を無くすため、スキージの両端をやすりか何かで削り落として使用するのも一手です。

余談ですが、ベタ置きでも、オフコンタクトを取ってプリントしても、同様に左右が濃く、中央部分が薄くなる場合もあります。

「スキージ圧」が高い場合、折角均一に落ちたインクをスキージブレードが搔き取ってしまう場合が有ります。プリントのエッジは感光幕がスキージブレードを支えているので、落ちたインクはそのまま残存(プリント)されます。一般的に、水性バインダーに比べて粘度が高い(硬い)プラスチゾルインクを使用する場合に多く起きがちになります。

 

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感光膜を拡大してみる

大変長らくお待たせ致しました。お取り寄せ期間を経て我が家にOLMPUS TG-5がやって参りました。

そもそも芸術的センスが皆無な(笑)私にはデジイチやミラーレスなど無用ですから、通常はスマホのカメラで何事も済ませてしまうのですが、前回の記事中でお約束した通り、私がルーペで見た感光乳剤のできの違いを実際にお見せ致します。

実際に私が使用したルーペは

10倍もしくは20倍に拡大できるものです。ごく普通にあるホームセンターで1,000~2,000円で手に入ると思います。意外と役に立つ代物です。

さて、

この画像をよくご覧頂いた上で、

はい、この画像。

撮影者の腕が余りにも未熟で、前者と後者では拡大率が倍ほど違っています(笑)同じ#120メッシュです。後者は残存気泡まで写ってしまっています(笑)
さぁ、どっちが優秀なのでしょうか?

実際の期待エッジに赤線を引いてみました。引かない方が解りよいかもしれませんが(笑)圧倒的に後者の急な斜線のものが優秀なできばえです。

これは後者に比べて前者の感光乳剤の解像性が著しく劣っているため起きる現象です。
ちなみに後者の感光乳剤は、特段解像性に重きを置いて開発されたものではない一般的な耐溶剤型AF-101という製品です。

前者の感光乳剤は(私は試していませんが)数枚プリントしていく内に、エッジがだんだんぼやけた印刷になってしまうそうです。これは耐刷性能が足りないために、エッジが次第にボロボロと壊れていっているのでしょう。
2~3分で露光ができるらしいですが、そうでしょうね。こんだけ脆いんだから。

るーぺで見ると、本当はもっとガタガタな部分があるんですが、デジカメで×44の倍率でピンポイント撮影するのはとても困難だったためご勘弁願います(笑)

お客様からお借りしたこの版は、枠までの際数センチに感光剤が塗布されていなかったり、おまけにスクリーンメッシュの枠への接着乾燥があまくて紗逃げしてテンションが落ちていたり。まっとうな資材屋が見たら「こんな版、売ってるんですか?!」と思うようなものです。

プリントが綺麗に行かない際には、デジカメは買わなくても良いけど、一度ルーペで確認してみる事をお勧めします。

 

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ノーマルとバイアス

スクリーンメッシュのテンションにばかり話題がいきがちですが、枠に対して平行に張るか斜めに張るかについてもお話ししますね。

平行に張る場合を「ノーマル」斜めに張る場合を「バイアス」と呼びますが、どのような違いがあるのでしょうか?
大きな違いはスキージブレードの進行方向とスクリーンメッシュが垂直か斜行かの違いです。これによって

  • インクの透過する量の違い
  • スクリーンメッシュの番手とスキージブレードの硬度によってはメッシュに寄れが生じ易いか否か
  • 作る版のデザインによってはジャギーが出易いか否か

という違いが有ります。

特殊な場合として(4色・特色)分解印刷を行う際、各版の張り角度を違えます。網点で印刷する版の組み合わせで起きる可能性のあるモアレを防ぐためです。

では前記の3点を順に説明します。

ノーマルとバイアスではバイアスの方がインクの透過量は多くなります。理論上、版の膜厚やスキージブレードの硬度が同じであれば、孔に充填されるインク量は同等ですが、版離れの際のインクの残留量の違いが起きるためです。粘度が高くなりがちなインクを使用する場合にはバイアス版を用意するに越したことは有りません。テキスタイルなどの印刷インクに比べて粘度が低い溶剤型インクでは、同じ番手のスクリーンメッシュを使用しても印刷結果の色味が変わるのは、ノーマルかバイアスかにも原因があるという事です。

次に2番目ですが、これは主に低メッシュを使用する場合に関してですが、メッシュの番手が低くなればなるほど、そしてメッシュの線径が小さくなればなるほど、スキージブレードがメッシュを引っ掻く確率が上がるからです。
テンションが高ければこれを防ぐ確率は若干あがりますが根本的な解決にはなりません。逆にテンションが緩ければ尚更寄り易く、柔らかいスキージを使って誤魔化そうとしても、今度はスキージブレードが寝てしまいインクが落ちすぎて滲みの原因になります。

さぁ、3番目はとりあえず書いてみましたが(笑)本当はノーマルかバイアスかによってジャギーが出やすいか否かという事はありません。

相変わらず下手な作画で申し訳ありません(笑)

外周がアルミ枠、その中央に黒四角のような印刷版を作ったとします。なんとなく逆のような気がしますが、黒い部分が感光乳剤で覆われた部分で白はスクリーンがむき出しとなっています(説明の都合上逆にしてあります。)。

赤丸の部分を拡大しますと

ん~今度は画像が小さくて解りづらいかもしれません(笑)おまけに黒くするのを忘れました。。

よーく見てもらうと、四角の(感光乳剤部分の)上部に段差があります。ノーマル張りのスクリーンメッシュに、画像の上端が偶然重なるとこういった事態が起きかねないという訳です。それは確かにそうなのですが、ではバイアス張りにしてみたらどうなるでしょうか?

(笑)

もっとぐちゃぐちゃ。

あ。今度は黒くしました(笑)

そうです。2番目の画像で起きていた段差の根本的な原因はスクリーンメッシュの張り方に起因している訳ではなく、感光乳剤の質の問題です。勿論、これは超拡大画像ですから、印刷結果がここまではっきり見える訳ではありませんが、エッジはかなり綺麗じゃないのは確かです。

確かに、枠に平行な画像が多い印刷ではバイアス張りの効果はあります。ただ、その場合は感光乳剤もしっかりしたものを使用しなければ意味が無い事がお解りいただけると思います。

前回の記事中で、お困りのお客様から現在使用されている版(コーティング版を納めてもらってご自身で露光している)を送ってもらっていると書きましたが、上の例はまさにその版です。
金インク中の金粉がうまく落ちないという事で送って頂いた訳ですが、他の一般色もエッジがぎざぎざになるとおっしゃっていたので、到着後ルーペで見てみるとこんなんでした(笑)このような版では、いくら印刷技術をがんばっても綺麗になるはずがありません。

今、オリンパスのデジカメを鋭意準備中です。顕微鏡モードがあるので超接写して現物をUPしますのでしばしお待ち下さい。私の創作と思われても何ですし(笑)その方が解りやすいでしょうから。

 

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粉ものに注意

最近お問い合わせが多いのが「グリッター(ラメ)」や「ゴールド・シルバー」など、ベースバインダーやプラスチゾルインクベースに粉体を混合して行うプリントです。

中でも「(既製の)インクを購入してプリントしても、巷で見かける様な濃度のあるプリントができないのですが?」というお悩みです。

これがホワイトやレッドなどなど一般色のプリントの件ででしたら、皆さんお解りのようにスキージの硬度やスクリーンメッシュのテンションなどなど、先にご説明することは山ほど有るのですが(笑)

粉ものを混ぜることによって、インクの粘度が上がりますから、スクリーンのテンションが同じであればインクは落ちづらくなりますし、版離れは悪くなりますからワーク(被印刷物)をきちっと糊で固定しなければなりません。

ここまでの話で「おや?」とお思いになった方もいらっしゃると思います。多色プリントの場合、1色プリントする毎にワークが少しでもずれてしまうのを防ぐためにワークを糊で固定しなければならないと思っていらっしゃる方。それは半分当たりで半分間違いです。
版の孔を通過するインクは、孔に全くインクを残さず通過させることは不可能で、ほんの僅かに残ってしまいます。これが版とワークの版離れを悪くさせます。逆に言うと、孔への残留インクが多いほど版離れが悪くなります。
スキージストロークの印圧は強ければ強いほど良いというものではありません。適正な印圧を超えてストロークを行ってもワークとスクリーンメッシュのフィラメント(糸)を押しつぶすだけで濃度は決して上がらず逆にスキージ中央部では逆に濃度は下がります。

適正なスキージストローク圧は、スキージブレードがスクリーンメッシュを押し下げ、ワークと接するその一点にあります。

ですので、時おり、というかしょっちゅう見かける(笑)スキージストロークが終わり、版を持ち上げる際にワーク(Tシャツなど)がふわりと浮き上がっている動画は間違いです。そういう印刷は決まって淡色生地にプリントしている場合が多く、隠蔽性をあまり必要としないものですね。
また、スキージが版上を通過している部分をよく見ると、泥の上をキャタピラーが走った後のように刷り痕がムラになって現れている動画も良く有ります。「なんでそんなに・・・」という程、スキージ圧を上げているんだと思います。前述のようにスキージ圧は必要以上に上げてはいけないので、きっとテンションが足りない版を使っているんだなぁ。。。と自分を納得させていますが。

さて、話は粉もののプリントです。

粉ものの(粉を混ぜた)インクのプリントでは、ベースとなる樹脂の中に混じった粉体が版の孔を通過していかなければなりません。
ですので、基本的なことですが粉体の粒径がスクリーンメッシュのオープニングよりも小さな、逆に言うとスクリーンメッシュのオープニングより小さな粒径の粉でなければプリントされないと言うことになります。

そして、感光乳剤の露光(直接法)ではないサーマルフィルム法の版ではプリント(粉体)の濃度が出なかったり、粉体の濃度は出るけれどもプリントのエッジが滲みがちにならざるを得ないという問題点があります。

具体例を挙げますと、サーマルフィルム法にはスキージ面にフィルムがあり印刷面には紗がむき出しのタイプと、その逆の場合があります。
前者はプリントエッジが滲みがちになり、後者は粉体の濃度が薄くなりがちにならざるを得ません。これは片側で紗がむき出しになっていることに原因があります。正確に言うと、粉体の印刷以外一般色の印刷においても、前者は滲みがちになり、加えて版の強度を保つことが難しい場合が多くなっています。

サーマル法で使用する機械は決してお安いものではないので、購入する際には教えて頂きたいものですが、善良な業者でも知らない方が多いのが現実(悲)

では直接法感光乳剤を使用して作った版ではどうかというと、

  • そもそものスクリーンメッシュの選定を間違えない(オープニングの確保)
  • スクリーンメッシュのテンションを強くする
  • スキージブレードのアタック角度を考慮に入れる

以上をきちんと行っていれば、普通は問題ありません。
感光乳剤の質によっては、インク(粉体含む)が落ちづらいものがありますが、通常のレベルではあり得ません。フッ素樹脂を添加した感光乳剤ほどインクがなめらかに落ちますからラメなども落ちやすいのですが、通常レベルのものより高価になっています。感光乳剤をそれぞれの局面で使い分けるのが一番良いとは思いますが、こんな助剤もあります。

最後にこんなお話し。

お客様と色々お話ししている内に

「他社からゴールドのインクを買って印刷したんですが、全然金色にならないんですよ」との事でしたので、具体的にそのインクのメーカーをお聞きしたところ、そのインクは#80メッシュ以下の、すなわちオープニングが#120より大きなメッシュでしか使えないものでした。それを即答でお伝えすると、そのお客様曰く

「版もそこから購入しているんですが、#120しか購入していないのに、なんで教えてくれないんだろう・・・」

ちなみに昔ながらの八百屋(笑)で「イモください」と言えば「ジャガイモ?サツマイモ?」と聞いてくれると思います。そこで「今日の夕食をカレーにしようと思うんです」と言えば、まさかサツマイモを勧める八百屋はないと思うのですが(笑)

ちなみにそのお客様は現在、弊社から#120で印刷できるゴールドをお使い頂いていますが、それでも金のオチがあまり良くないらしく、使っている版の現物を弊社に送って頂いているところです。

 

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再帰反射(リフレクト)

通常の一般色のプリントは顔料の径が小さいので、スクリーンメッシュの番手の選定は専ら印刷するデザインに対して、どこまで精細さを要求するのかが基準となります。言い換えると、インクの樹脂の粘度が許すのならば、そしてプリントする技術が許すのならば、出来うる限り高い番手のメッシュを使う事ができます。

これに対して、グリッター(ラメ)蓄光再帰反射などは、もっと径の大きな粉体を使用していますから、これらの径を通す事ができるオープニングを持ったスクリーンメッシュを使わざるを得なくなります*。

上記4種類の粉体を使った印刷の場合、まずベースとなる樹脂(水性バインダーもしくはプラスチゾルインク)は出来うる限り透明度の高い物を使用した方が、仕上がりは煌びやかになります。特に、蓄光、再帰反射の場合は、ここが蓄光率や再帰反射率に大きく関わっています。いつもの様に箇条書きにすると以下のようになります。

  • 適した接着力を持つ(通常のバインダー・プラスチゾルインクより高接着の)ベースを使用する
  • 通常のクリアバインダー・クリアプラスチゾルインクより透明度の高いものを選ぶ
  • 濃色生地にプリントする際はアンダーホワイトを事前にプリントする

グリッタープリントに限っては3番目を省いても良い場合が有りますが、この場合は試験を行いながらパウダーの量を増やす必要があります。なぜかというと、ベースである樹脂の接着力は、粉体の保持にも消費されるので、限界を超えると生地への接着力が不足し、プリント自体の剥離若しくは、粉体の激しい離脱を起こしかねかねないからです。

では、蓄光や再帰反射も同様に注意して添加量を増やせば下刷りはしなくても良いかと言うとそうはいきません(笑)
一般色の場合、光が当たって反射した色だけが見えます。例えば、赤と言う色は物体にあたった光の内、反射した成分?の赤だけが見えるのですよね?

蓄光顔料は当たった光を受け止め貯えます(詳しくは科学雑誌などをご参照ください)。そして暗所でその光を放出します。要は、受け止めてから発光するまでエネルギーを蓄えている一定の時間が有ります。という事は、まず最初に光をたくさん吸収しなければ良い効果は得られません。ですので、より透明度の高いベースでなければならない。
ここで色のついた生地に下刷りをしなかった場合。例えば黒の生地に下刷りをせずにプリントした場合、蓄光顔料の脇をすり抜けてしまった光は、全て生地の黒に吸収され反射してくる光はありません。緑の生地であれば緑の光成分だけが乱反射して、ある程度吸収できます。反射して戻ってきた光は蓄光顔料の背中側からも吸収されることを考えると、下地に白をプリントしておくことが、後々の放出される光の量に影響する事が解ると思います。

再帰反射の場合は、事情は微妙に違います。再帰反射のビーズは、透明の球体の中に反射素材が埋め込まれています。外見は白く見えるので、ベースに混ぜてすると若干白のプリントに見えます。ビーズの背中側から反射光が当たってもなんら意味をなさないので、別に白で下刷りしなくても良さそうです。しかし、下刷りしないものと見比べると違いが確かにあります。
ビーズの横をすり抜けた光が黒の場合は吸収されてそのままですが、白をプリントしておくことで、ビーズが反射した光のせいで白も見えるせいでしょう。

*ここに金・銀を含めていないのは、金粉・銀粉は粒径こそ通常の一般色顔料より大きいものの、#300まで可能なパウダーが用意されています。これらを使用して尚、#80でなければならないとすれば、それはスクリーンメッシュのテンションが足りない場合です。

この様な事をご理解頂かずに、ただただスキージ圧を上げて見ても、全く効果は現れません。スキージ圧には適正な値が有りますから、高いスキージ圧は折角被印刷物に乗ったインクを再度欠き取っているに過ぎません(詳しくは別項に譲ります)。

 

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場所がない!

スクリーンプリントを続けていると、何かと場所が足りなくなってきます。逆に言うと何から何まで増えていきます。

最初は予想もしていなかったのでしょうが(笑)特に私なんかのような「ものを捨てることがなかなかできない人」の場合とても厄介な事になります。

ことインクに関してですが、すでにメーカーで用意されている色「のみ」で完結する場合は極めて少ないと思います。「こんな色にしてください」というお客様の要望に応えなくてはならなくなるので、その都度インクが余り、それを捨てずに保管して行くととんでもない量のインクが占拠する事になります。

スクリーンプリントの原理上、プリントには余分な量のインクが必要ですから、作業に取りかかる前にどんなに緻密な計算を行ってもインクは残ります。「次回に少しでも使えたら」といって残したり、調合方法をレシピとして残さず色あわせするために残したりするからです。

水性バインダーの場合はそれほどでもありません。基本、水性バインダーは劣化が早いので、いくら密閉して保管しても、次回には使用できない状態になることが多いからです。気持ちはわかりますが(笑)粘度が上がったバインダー(インク)を水道水で希釈し、粘土を下げて使うような行為は行わない方が無難です。

このような努力をする位なら、経験を積んでプリントする柄(面積)に必要となるインクの大凡の量を予測する技を身につけた方がよっぽど安全かつ有用です。廃棄するインクの金額と、怪しいインクを使用して何かトラブルが有った時の損害(金銭的なもの、信用も含めて)を比較してみましょう。

ではプラスチゾルインクはどうでしょう?

水性バインダーと違い、プラスチゾルインクは劣化の進行が極度に遅いため(決して劣化が0ではありません)残したインクも保管ができます。ここまでお読み頂ければ、オチはもうお解りかとも思いますが、概してインクに占拠されている率が高いのはプラスチゾルインクをお使いになられている方です。長期保管が可能なため、捨てることができずに何時使うか解らないインクがどんどん溜まっていきます。

こんな事偉そうに書ける立場じゃないのは解っています。何度も言いますが、私って捨てられない人ですから(笑)

  • この色(のインク)を作った時、時間がかかって大変だったんだよぉ
  • リピートで注文が来るかもしれないしぃ・・・
  • そもそも、インクを捨てるってお金を捨てる事と同じじゃん!

などなど、色々な反論があると思います。言われるまま捨てていたら、購入するインクが増えるから、これは資材屋の策略だ!とお思いになったあなた(笑)

確かに話がここで終わったら策略かはたまた陰謀だと私もそう思います(笑)

要は、時間がかかって大変にならなくすれば良いのではないですか?
インクを捨てずに、保管するために占拠され続ける場所の土地代は勿体なくないですか?
少しでも広い(もとの)空間で作業できた方が良い仕事ができませんか?

これは水性・プラスチゾルインクに限らず共通していることですが、何らかの接着構造を持った樹脂に顔料を混合してあるものが印刷インクです。

弊社で販売しているExcaliburダイレクトプリントインクを例にとります。
蛍光色を含めて49色有ります。これらのインクを混合して別のインクを作ると、なかなか作れない色があるでしょう、きっと。
近場のお客様に朝一番で訪問すると、インクを混合してこねこねしていました。市内を一回りしての帰り際にもう一度寄ってみると、今度は別の件でしょうか?またこねこねしていました。しかし、聞いてみると実は朝からずっと色作りしても出来上がっていないのでした。超、効率が悪い(笑。。。)

本来、ダイレクトインクのようにロダマインレッドだのアクアだのと言う名前のついているインクは、それらのインク1発でプリントする事を前提としたインクです。色見本一覧を店頭に掲げておいて「どれで刷りますかぁ?」というパターンです。ただ、同じ樹脂なんですから、混ぜて使うこと可能ではあります。

そして実は、混ぜて色を作るインクは別に用意されています。そして混ぜる比率はメーカーで公開しています。Excaliburには551シリーズがそうですが、こちらは混合比率を調べることができるPC用(Windows用)ソフトが用意されていますから、パントンカラーナンバーさえ解れば、朝からずっとこねこねする必要はありません(笑)

「いいんですよ、うちは。インクを保管するも何も、インクは版の上に乗せたまま版上で保管しますから(笑)保管場所は増えません!」

などとおっしゃる方がいらっしゃいます。どこぞのどなたかから聞いた方法か解りませんが、おやめになった方が賢明です。

  • プラスチゾルインクは徐々に可塑剤とPVCが分離します。て事は、分離した可塑剤がスクリーンメッシュを痛めます。
  • 同じく、分離した顔料がスクリーンメッシュ(ポリエステル・ナイロン繊維)に固着します。
  • クリーンルームでプリントしているならいざ知らず、埃の混じったインクをプリントするのでしょうか?(笑)

 

帰ったら部屋のいらないものを捨てなくちゃ(笑)

 

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必要なものは生み出しましょう

いきなりですが、私の趣味です(笑)
興味の無い方には全く意味不明かもしれませんが(笑)仕事上のお客様でオーディオに関しては私が勝手に師匠と呼ばせて頂いている社長から、しばらく前にツイーター(写真の下側の小さな黒い丸型の物体)を頂きまして。「自分でスピーカーを作りなさい」と言われておりました。

一般的にはスピーカーというものは箱状にできあがったものを購入するのだとは思うのですが(笑)

木工とオーディオが趣味の私にはうってつけの案件でありまして(笑)「それでは」という事で、8インチ(20cm)のフルレンジスピーカーユニットを仕入れ、箱を作って出来上がりました。

自慢じゃないですが(笑)何事も形から入る私は、普通ではない電動工具も持っています(笑)

トリマーという代物ですが、溝を掘ったり、角に飾り付けができたりする工具です。ちなみにアメリカのDIYではとってもポピュラーな工具らしいですが、とてつもなく木くずが飛び散ります(笑)まぁ、電動丸鋸や電動ジグソーを購入したら次はこれを買いましょう(笑)きっと木工が楽しくなります。

これはビスケットジョイントカッター。あまり見かけないと思いますが、これがあると表面に釘やネジが現れないように接合ができるので、とっても見栄えの良い作品を作ることができます。

で、いろいろな切断接合の作業の末、一番最初のようなものが出来上がる訳です。スピーカー自作の蘊蓄は別のブログを探してくださいね。

まぁ、こんな苦労(楽しみとも言う)の末出来上がったスピーカーで聴く音楽はとっても楽しいものです。
最近市販されているスピーカーは、相当高額なものを除いて、ほとんどがチャイナ製だったりするので、作りがとってもちゃちです(悲)
私が普段使っているJBL4307というものだって、現在ビッグカメラでペア150,000円強です。1本76,000円強。このスピーカーはウーファー・スコーカー・ツイーターと3個のユニットを使っていますから、それぞれの原価がいかほどなものかが解るってもんです。

ちなみに今回使用した8インチフルレンジは1個25,000円です。絶対JBLよりいい音・・・・・・なはず(笑)
こういった事を経験すると、

「スピーカーは買うものではなくて作るものです!」と思ってしまうのですね(笑)

さて、オーディのブログではなくスクリーンプリントのブログでしたよね、ここって(笑)

言いたかったこと。それは不器用な癖にオリジナルで作ることが結構好きなんです、私。って事です(笑)

これは私が作ったものではないのですが、水性インクの乾燥機を作ってくださった社長がいらっしゃいます。
お昼頃に訪問すると、いつも決まってキャンプ用のベッドで昼寝をしている社長(笑)寝ているのかなと顔を覗くと、時々目が開いていてギョッとします(笑)
突然思い立ったアイデアをいろいろ思案しているらしいのですが、そんな中の一つを製品化してくださいました。

MB-Dryer WideArea

水性インクの乾燥機です。

従来から、不要になった段ボールの箱に穴を開けて、そこにヘアドライヤーの先を突っ込んで使っていましたが(北海道では多く知られています)、どうも塩梅が良くない。
なぜかというと、

  • ヘアドライヤーは上から刺さっているだけなので、持ち運び(移動)する時、両手で持ち上げなければならない
  • おまけに、その穴が徐々に広がっていく(箱は再利用品なので、作り替えれば良い話ですが面倒くさい)
  • どうも乾燥にムラができる(ドライヤーの先直下部分以外はなかなか乾燥できない)

という訳で、昼寝を惜しんで考えた結果が「MB-Dryer WideArea」なのです。

という事は、上記3点はすべて解消されています。

外見はただの段ボールの箱ですが(笑)中に特殊な送風構造が仕込まれているので、ドライヤーの暖気が箱の中にまんべんなく行き渡るように作られています。
さすがにコカコーラの段ボールを再利用する訳にはいかないので(笑)段ボール屋さんに特別に作ってもらった箱です。

プリントした後、ドライヤーを手に持ってぶいぶい乾燥していたあなた。その間に、そこらの暖気で版が詰まっていませんか?暖気は箱の中だけなので版は詰まりません。おまけに、乾燥している間も、他の作業が捗ります。

詳しくはこちらのページをご覧ください →

 

じゃぁ、最初の木工は何のフリだったんだって?

この社長の様子を見てうずうずした私が取りかかったのは、スクリーン版露光機の製作でした(笑)
以前「版の写真製版(露光機)」というタイトルの記事を書きましたが、最後の最後までは露光機自作の最大のポイントは暴露しないでおきました(笑)

何故かと言うと、結局、スクリーン版の製作において大切なのは露光機だけではなく

  • 版のスクリーンのテンション
  • 感光乳剤のクオリティー
  • コーティングの質
  • ポジフィルムの質

などなども関わってくるからで、すばらしい露光機を使っても、上記がグダグダだとうまくいかないのです。これは逆もまた然りで。

露光機にも色々あって、真空焼枠に版を固定してメタルハライドランプを水平に照射するタイプ、ボックス型でメタルハライドランプを照射するタイプ、これの上位版(?)でフレネルレンズを装着した高精細露光タイプなどがあり、本来はこれらの露光機が用意できれば問題は少なくなります。
ただ、コストの面から「そんな高級なのが必要なの?」という話があります(笑)

そこでケミカルランプを装着したボックス型の露光機が有る訳です。あくまでケミカルランプで「も」焼けるよ。という事です。

世の中にはこのケミカルランプ版の露光機が多々販売されていますが、正直「こんなんでこの値段(高い!)?」と私が思うものがほとんどです(笑)

私がそう思うのですから(笑)露光機を必要とされる方々が自作に走るのも無理はない(笑)
ネットで検索すると、結構な数の情報がヒットします。「要するに、箱の中にケミカルランプを並べれば良いんでしょ?」という事ではありますが、そこはそれ(笑)趣味でプリントするのでしたら、そんなに多彩な柄や解像性を求めないので良いのでしょうけど。

簡単に話すと、日の丸の柄が焼けたからさぁできましたでは、蜘蛛の巣の柄は焼けない。まだ色々な現象が起きますが、まぁそういうことです。

なので、弊社がこれまでのケミカルランプ型の露光機の欠点を無くし、おまけによりリーズナブルにご用意しようとする企画(笑)
よりリーズナブルにしようと思うので、外観は「木」です。ほら、最初の木工作品がつながってきましたね(笑)

現在モニター販売を考案中ですので、しばしお待ちください。

 

 

でわブリード(再昇華)を最小限に抑えるには

前回の記事の最後に期待を持たせているので(笑)なんとなく少し早めに書いています(笑)

でわブリード(再昇華)を最小限に抑えるにはどのような方法があるのかという事ですが、前回書いた通り、ブリードは100%止める事が出来ないのであれば、その方法のなかからどれを選ぶかによって、製品の出来が変わるという事です。
極端な言い方をすると

「いいんじゃない?この程度止まれば」とお考えになる人と
「いやぁ、、許せんな。こんなじゃ」とお考えになる人では求める出来が違うので。

で、ここは私・・・株式会社スタンスの基準で「この位はやってくださいよぉ」というレベルを書きます(笑)

前回の記事で書いた通りですが、インクに含まれる顔料をいくら増やしたところで、ブリードは止まりません。プリントした直後は顔料濃度が高いためブリードは起きていませんが、時間が経つにつれあっという間に染料が移染してしまいます。

次に列記する方法は、後に行くほどブリード抑制の効果が高くなっています。

  1. ローブリードインクを使用する
  2. 低温硬化型インクを使用する(注:ナイロンボンドの併用は効果が無くなります)
  3. 自然乾燥型インクを使用する
  4. スーパーローブリードインクを使用する
  5. ブリード防止剤を添加する
  6. スーパーローブリードインクと、通常インクを混合したものにブリード防止剤を添加する
  7. スーパーローブリードインクを全面プリントしてから、各色プリントする
  8. ブリード防止剤を全面プリントしてから、各色プリントする
  9. ブリード防止インクを全面プリントしてから、各色プリントする

生地のブリードのしやすさにもよります。1で良い場合も有りますし、6でもダメな場合も有ります。
また、7~9の方法は下刷りに全面プリントするので刷版が1枚増える事になります。そして、重ね刷りする事になるため、柄のエッジをぴったり合わせなければなりませんから、印刷技術はもとより、版のテンションが大切になってきます。

 

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