こんな部分でわかる、落とし穴の見分け方
3回ほど前に書いておきながらすっかり忘れて、違うテーマを書いていました(笑)
以前からこういった内容を書こうか書くまいか悩んでいました。
へんてこな販売をする業者様がいる→プリントされる方が困る→購入した先に質問する→明確な回答が来ない→困ってスタンスに質問する
こういった図式が崩れてしまいかねなかったからです(笑)
これまでも
「購入するまでは親切だったのに、上手く使えなくて連絡したら電話に出なくなった」とか(笑)
「スポットドライヤーから煙が出たので文句を言ったら、電気製品は使い方が様々なので保証外ですと言われた」とか。。(コンセントにプラグを差し込んだだけですが(笑))
「購入したインクで上手くプリントできなくて問い合わせたら、うちではできます、貴方ができないのが変なんです」と言われたとか(笑えない)
正直こんな対応は、お客様を馬鹿にしているとしか言いようがないんですけど、売ってしまえばこっちのものという感が丸出しです。
「他のお店から買ったものについて聞いてもいいですか?」
と、申し訳なさそうに相談を頂く事が多々あります。
折角シルクスクリーン印刷に関わって下さったのに、悩みを一つ解決できないばかりに、ひょっとした止めてしまうかもしれない。それって勿体ないよなぁ、と思うのでできうる限りご相談に乗らせて頂いています。
考え方によっては「なんで他人のしりぬぐいしなくちゃなんないの?」って事でもありますが(笑)特にそうは思っていないので、お気軽にご相談ください(笑)
正直言えば、へんてこな売り方をしている方がいる限り、弊社へのご質問・ご相談もなくならない訳で、販売の機会が継続される訳です(笑)
でも、今回からのシリーズ「こんな部分でわかる、落とし穴の見分け方」をお読みいただいて、私の話を信じて下さる方が増えると・・・・やめようかな(笑)
と、ひとまず今日は「HPにこんなふうに書いてあるけど、本当は間違いです」という事や「HPでこんなふうに見せていますけど、実際には疑問です」という事を箇条書きにしてみます。
まず「正しいシルクスクリーンプリント」を前提としています。
では
1.版枠ぎりぎり(枠の際から5cm以内)まで製版できると謳っている。
2.(↑と似ています)製版サイズを稼ぐために、アルミフレーム(枠)の太さをスリムにしていると謳っている。
3.スクリーンメッシュの番手(#120とか、#200とかいうやつ)によって、スキージの硬さを変えてくださいと謳っている。
4.プラスチゾルインクでウエットオンウエットプリントが簡単にできますと謳っている。
書ききれないので以下省略(笑)
私ら、従来からきちんとシルクスクリーン印刷の世界に携わっている者ならば、てんで解っていないな、と気づけることだとしても、これから一生懸命プリントしようとしている、まだ初期段階の方は「そうなのかぁ・・・」と思わされてしまいかねないのですね。
つい先日の事ですが、自作で露光機を作り、感光乳剤を購入して悪戦苦闘したものの、上手く出来上がらず諦めかけていたところ、弊社を発見して恐る恐る(笑)ご相談いただいた方がいらっしゃいます。
買ったところに相談しても埒が明かなかったそうですが(笑)
露光して水洗浄して出来上がった版でプリントしていると、本来インクが落ちない部分まで汚く印刷されてしまうとの事でした。
こういった場合検証しなければいけないことはたくさんありますが(笑)
1.本当にまともな感光乳剤か(笑)
2.露光時間は適正か
3.使用したポジフィルムは正常か
感光乳剤はまともなものでした(笑)「製版にこだわるプロ用」らしく(笑)
露光機が自作だったので、ランプのW数と本数、ガラス面(版の感光乳剤)までの距離をお聞きしましたが、最初は「露光不足」かとも思われました。
しかし、もう少しお聞きすると、露光の際に水洗浄する時に、インクの通り道がなかなか抜けなくて、スポンジで強めにごしごししたとの事でした。
という事は、ポジに原因が有りそうです。
これまたお聞きすると、市販のOHPフィルムに印刷したものを2枚重ねして使用しているとの事です。
はい。ここです。
ネットには、ポジフィルムの濃度が足りない場合は2枚重ねましょう、とかいう情報があったりしますが、これでは不完全な情報でして。
このお客様の場合、ポジの濃度が足りないために、インクの通り道を綺麗に抜こうとすると、露光時間がたりずに他の感光乳剤がきちんと硬化せず、さりとて時間を長くするとインクの通り道が抜けなくなってしまっていた様です。
ただ、当てている光は紫外線であって可視光線ではないので、ポジフィルムの黒の濃度を多少上げてもあんまし効果はありません。ましてや、市販のOHPフィルムはインクジェットプリンターのインクをはじきやすいので、2枚重ねたとしても無理な事が多いようです。
ここで何度か書いてもいますが」、モノクロの黒ではなく、カラーの黒で印刷しましょう。若しくは思い切って赤で作りましょう。
コピー用紙に黒で印刷し代用する場合も同じような現象が起きます。
こんどは黒の濃度はばっちりなのですが、他の部分が白とはいえ不透明なので、そこの部分も紫外線が透過しずらいのです。
という訳で、そういった場合はあまりじたばたせず専用のフィルムを使ってください(笑)
最後に本題に戻しますが、簡単な見分け方は、ご自身が上手くいかずに困った事を解決してくれるか、一度質問してみる事だと思います。