こんな部分でわかる、落とし穴の見分け方(その参)

しばらく経過してしまいましたが、夏季休暇の予定はすべてを消化する事は不可能でした(笑)

休みの2日目に一人出社し、社内、、もとい私周りの整理整頓に意を決して、棚の内容物を床におろし始めたのはいいんですが・・・・途中で「こんなの半日・・いや1日でも終わらんぞ・・・」という事に気づきました(笑)

結局休みのうち3日間、午前中出社してほぼ完了。

でも、プライベートの目標のうち、スピーカー用のエンクロージャーを作るというのは、ほぼまったくの手つかずに終わりました。

 

そんな訳で、夏休みも終わり、気分一新でお仕事を始めた訳ですが、ブログは前々回の続きです。

 

「こんな部分でわかる、落とし穴の見分け方」の後半2つ。

3.スクリーンメッシュの番手(#120とか、#200とかいうやつ)によって、スキージの硬さを変えてくださいと謳っている。

4.プラスチゾルインクでウエットオンウエットプリントが簡単にできますと謳っている。

というのには気を付けましょうという2つの詳細説明です。

 

まず「3」について。

のっけからですが、スキージという道具は「ひきずる」様に使うものではないという事です。

オフコンタクト(版と被印刷物の隙間)を開ける前提では、スキージを垂直方向に押す力とスキージを手前に引く力が必要になりますが、押す力(スキージゴムを版に押し付ける力)は余計には必要ありません。

考えてみれば、どんなに強く押し付けようと、落ちるインクの量は増えません。逆に余計に押し付けながら手前にひっかくと、特にベタ印刷時の中央部分はインクの乗りが悪くなります。折角一度落ちたインクを欠き取ってしまうためです。

さて、低メッシュの版でテンション(スクリーンメッシュの張り強度)が足りないと、スキージを引いた際にこれらの力の加減で、むき出し部分のスクリーン糸がよれる場合があります。通常平行かつ均等に張られている糸の密度が、部分的に不均衡になってしまう状態です。

しかし、これは50メッシュ以下の場合において多く起きる現象で、それ以上(目の細かい)のメッシュの場合に起きるのは紗張り強度が極端に弱いためです。

「ハイクオリティーなシルクスクリーン云々」と書いてあるくせに(笑)「スクリーンメッシュ80の場合はスキージの硬度は50度まで」しか使えないというお店があるそうです。

というか、そのお店で張った現物を見せて頂きましたが、簡潔に感想を述べると

「Tシャツくんなどの版を使っていた人には、強く張っている版に見えるけど、これじゃぁゆるゆるでエッジがシャープな印刷はむりですね・・・」

 

さぁ、気を取り直して(笑)「4」

「ウェットオンウェット」というのは、多色印刷を行う際に次の色をプリントする前に、いま刷り終えたインクの中間乾燥(指で触ってべたつかない程度の乾燥)を行わずに、次々と重ねて印刷する事を指します。

これまた、アメリカのカタログか何かを直訳した業者がいるからこういう事になるんですが(笑)

そんな事簡単にできるはずないだろ!という事です(笑)

普通に考えると、1色目を乾燥せずに2色目の版をそのまま被印刷物の上におろすと・・・

2版目の「インクを通過しない部分」、感光剤の印刷面にインクが付着しますよね?どうすんですか?(笑)

次にその版をおろすであろう隣の被印刷物にベタンとおいても、当然その被印刷物にはそれ以前にその色で印刷されているので大丈夫!汚れません!と豪語するのはアメリカ人か机上の理論しか知らない変な業者です(笑)

被印刷物や版に「移動してしまうインク」が有るという事は、移動してしまった部分になんらかの異常が起きているのはあきらかです(笑)それを気にしないのは

「ヘイ!ミッシェル!This is wonderful taste!」とかいうアメリカ人とか

「え?印刷はできてますよね?それがウェットオンウェットです」と開き直る業者かのどちらかで、かつ本当のウェットオンウェットの技術を知らない場合です(笑)

じゃぁ、どうやったらウェットオンウェットできるのかというと・・・教えません(笑)

というか、なぜウェットオンウェットしなくてはならないのかの意味があんまり良く分からないのですが(笑)

単に中間乾燥の手間や時間を削減したいとか、そもそも中間乾燥器を購入するコストを省きたいとか。そういう事でしたら考えを改めたほうが宜しいかと思うからです。そして、ウェットオンウェットをするためには別の手間や時間や資材が必要になる。という事だけはお話しておきます。

 

昨日、お問い合わせいただいた方にもお話したのですが、

「弊社は、購入して頂いている方は勿論、未だ購入されていない方のご質問やご相談もお受けします。その後、購入してくださる方もいれば、ご購入なさらない方もいらっしゃいます。なんだよをぃ・・買ってくれないのかい(笑)と思ったりもしますが別に損した気はしていません(笑)。弊社が即答できる内容であっても、それは良い復習の機会になりますし、ましてや即答できない場合は、それを解決できた暁には新たなノウハウになる訳ですから、いずれにせよ弊社は得をしている事になります」

内心では「販売した先位にはきちんと対応しろよ!」と某ショップには思っていますが(笑)

そうそう。前記のお客様がおっしゃっていました。

「スタンスさんのブログ(このブログ)を熟読しまして、ご批判されている先がA社・B社と書かれていたので、私が購入した先ではないなと、少しだけ安心していたのですが・・・ひょっとして・・・」

「はい。P社と書くとあまりにもわかりやすいんでA・Bにしたんですが(笑)安心してください。お宅様が購入した先でドンピシャです(笑)」

 

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