インクの濃度を出す
なんか暑いです。北海道なのに30℃。。。
という訳で、毎度無理やりこじつけますが(笑)印刷面の厚さを出すには。すなわちインクの濃度を出すには如何にすべきかです。
特に濃色生地にプリントする際に、なんだか濃くならないとお嘆きのあなた。
その方法を徒然なるままに書いてみます。
- 濃いインクを探す
- スキージの硬度を柔らかくしてみる
- スクリーン版の膜厚を稼いでみる
- 何度もストロークしてみる
- スクリーンメッシュのテンションを強くしてみる
などなど。
こうして列挙してみると「印刷の濃度が出ない理由」って、結構有るもんなんだと思います(笑)
お悩み相談で「濃いインクは無いですか?」とご連絡を頂くと、大概2番目とか最後のお話をして試して頂く事が多いのです。しかし、色々聞いてみてから「もしや」と思い
「ひょっとして、版をベタ置きしてませんか?」
とお聞きすると
「え?ダメなんですか?」
となったりします。
そこで、シルクスクリーン印刷の基本的な仕組みをお話して納得してもらい、お試し頂くと随分良くなるらしく(良くならないとおかしいんですが(笑))。
でも、それでもまだ不十分という場合に、最後にハタと思いつく事が有ります。
皆様、被印刷物をきちんと仮固定していらっしゃいますでしょうか?
していらっしゃいますよね?
え?していない?
それは大問題です(笑)
繊維製品に限らず、どんな印刷物でも仮固定をしなければなりません。まぁ、金属などそれなりに重量のあるものに印刷する場合は、自重のせいで版離れしやすいのですが、繊維製品は軽いので、スクリーン版を持ち上げる際に、生地がくっついて一緒に上がってしまうでしょう?これって、前回書かせて頂いた版ばなれが全然実現されていない事とと同じです。
インクの中でも粘度の低い、例えば水性のアンカーバインダー(染み込み風)の場合ならまだしもですが、ラバータイプのバインダーやプラスチゾルインクでは生地をきちんと仮固定しないとインクの濃度は落ちます。
また、熱乾燥を要するプラスチゾルインクの場合、大概の仮固定糊は熱によって接着力が弱まるのが早いので、綿100%ならまだしもポリエステル生地には威力・持続性が足りません。
生地をきちんと仮固定する事で、そのインクが持っている濃度が発揮されると思います。
これまたいやらしい話で恐縮ですが(笑)
資材屋さんの動画で、版を持ち上げた際に生地がブワァっと完璧に離れているものがあります。「これって(やってはいけない例)かな?」とまで思いましたよ(笑)