感光乳剤の保管方法
思い立ったら、前シリーズを一旦忘れて別のシリーズを書き続けるあたくし(笑)
この「保管方法シリーズ」もいつまで続くか解りませんが(笑)GoogleAnalyticsを時々眺めていると、度々(別の地域で)検索されるWordが有りまして、今回たまたま私の目に触れたという訳です。
さて、インクに引き続き感光乳剤の保管方法ですが、ごく簡単に言うと「冷暗所」
これは基本です。感光剤は高温多湿を嫌います。外見は劣化があまり解りませんが、劣化すると以下の症状が現れます。
1.通常の露光時間で固まらない
2.きちんと出来上がったはずなのに、数度のプリントで壊れる
3.エッジが(いつもより)汚くプリントされてしまう
4.カビが生えていた(笑)
要は適正な紫外線を適正な時間照射しても今まで通りの版が出来上がらなくなる訳ですが、こうなったら勿体ないけど捨てましょう(笑)
「なんとか使えませんかね?」というご相談も受けたりしますが。無理です(笑)
ジアゾ系の感光乳剤は「主剤」に「感光剤」を混合して使用しますが、毎回の使用量があまり多くない場合、劣化が気になるでしょう。
基本、感光剤は(生ものですから)放っておいても劣化しますが、主剤に感光剤を混合すると劣化が早くなります。
使用する分だけ主剤に感光剤を混合して使用する方が経済的ですね。
以下親しくしている感光乳剤メーカーの担当に聞いた話ですが、「最近は購入されたエンドユーザー様から直接のお問い合わせが多い」そうです。
そのメーカーに直接聞いてくる事なので、ほとんどがその商品に関する事で、メーカー担当も嫌な顔一つせずに(想像ですが)対応してくれるでしょう。
でも、本来は購入した販売店に聞いてみるのが第一です。まぁそこがきちんとした説明をしてくれないからなのかもしんない(笑)
以下余談
例えば、半年に30版(1と月平均的に5版)を露光して使用しようとします。
使用期限が3ヶ月で1,000円の商品と、使用期限が1年で1,500円の商品があります。どちらも容量は30版分コーティング可能です。
どちらを使った方がお得でしょう?
単純に考えると1,000円の方がお得の様な気がします。どちらも半年で1本(30版分)購入すれば良いと思えるからです。
しかし、前者は使用期限が「3ヶ月」ですので半分は無駄にしてしまいますね(理論上)。こちらは結局半年で2本購入しなければならなくなります。
あまりに安価な感光剤は劣化が早い事も頭に置いてお使いくださいね。