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「シルクスクリーン印刷の基本」その3
最後に(のつもりです)
「インク返し」は水性の場合だけに必要であると思っていませんか?
その1の終盤で書きましたが、
シルクスクリーン印刷の抜きん出た特徴は、他の印刷方法と比べて、インクの印刷膜厚が厚い事です。
このためには前回「その2」でお話した「オフコンタクト」に加えて、「版の孔に」事前にインクを充填するという作業が必要となります。
一度お試しいただければ解る事ですが、スキージストロークの前にストロークのまさに逆のモーションで、版の孔部分にインクを乗せてください。そして、いつものようにスキージストロークをしてみましょう。しない場合よりも、インクの隠蔽性が増します。
これは、逆モーションで一度孔をインクで満たし、それがストローク時に運ばれるインクと一緒に印刷されるためです。
これが、本来のシルクスクリーン印刷の正確な原理です。
水性インク(水性バインダー)や溶剤型インクの蒸発乾燥型インクを使おうが、プラスチゾルインクや熱硬化型の溶剤型インク、またはUV硬化型、極論を言えばお誕生日ケーキの上に名前をチョコレートで印刷しようが同じです。
ただ、自然乾燥インクの場合は、孔の側面にインクのカスが残ってもたもたしていると版詰まりを起こしてしまうので、確実にインク返しをするようになっているだけとも言えます。
確かに熱硬化型やUV型のインクは長時間放置していても版詰まりを起こさないので、このインク返しを省略しても問題が起きていないというだけの話です。
シルクスクリーン印刷機の自動機や半自動機と言われるマシンには、すべて「インク返し」の機構が備わっています。
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